ひきこもりの「お風呂問題」|親が知るべき前提と3つのアプローチ
こんにちは。
《40代以上女性専門》あなたのひきこもりという悩みをチャンスに変えて、
ひきこもりのこどもがいると、多くの家庭で「お風呂に入らない問題」が起きて、困っている親御さんがいらっしゃいます。
実際私も、不登校から5年以上のひきこもり状態だった息子がいるため、 お風呂に入らないことが原因で親子でもめたことが何度もありました。
そこで今日は、「ひきこもりの「お風呂問題」|親が知るべき前提と3つのアプローチ」というテーマでお伝えしていきます。あなたの心が少しでも軽くなりますように・・・
目次
ひきこもりのこどもがお風呂に入らない理由は?
ひきこもりのこどもが「お風呂に入りたがらない」のは、単純に「怠け」や「ズボラになったから」といった理由ではなく、さまざまな要因が関係していることがあります。
そこで、親としてまずやるべきことは、これらの背景をしっかり理解すること。
こどもが入浴を避ける背景にあるものを理解することで、親が無理に入浴を促すのではなく、こどもの視点に立ってサポートすることが可能になってきます。
それではここから、主な2つの要因について見ていきましょう。
①心理的な要因
まず心理的な要因として、無気力感や自己否定感があります。
ひきこもりの人は、多くの場合エネルギーが切れていることが多いです。 だからこそ、ひきこもり状態にあるわけです。
そしてエネルギーが切れると、それまでは普通にできていた毎日の何気ないルーティンが、エネルギー不足で出来なくなる場合があります。息子もそうでしたが、歯磨きすらできない状態になってしまうことも・・・
そんな状況の中で、特にお風呂に入るのは、実は意外とやるべきことが多くエネルギーが必要になりますね。そのため、最初から入浴を諦めてしまうケースもあるのです。
だって、お風呂は湯船につかるだけではなく、体を洗ったり、顔を洗ったり、髪を洗ったり乾かしたり・・・洋服を脱いだり着たりもしなくちゃいけません。
とにかくやることが多いですよね(;’∀’)
だから、エネルギー切れを起こしていると、入浴自体が大きな負担になってしまうこともあるわけです。
そして「今日もお風呂に入らなかった」といった自己否定感がさらに重なり、余計に行動へのハードルが高まることも・・・
また、自己肯定感が低下していると「自分なんてどうでもいい」といった気持ちが生まれがちで、その状態が長く続くと自分自身を大切にする感覚が薄れ、清潔を保つことの意味を見失ってしまうこともあるのです。
②生活リズムの乱れ
ひきこもりの状態になると、日常的なルーティンが無くなり昼夜逆転になるなど、生活リズムが乱れやすくなります。
そのため、入浴する時間を決められなかったり、お風呂の優先度が極端に下がってしまい、入浴することに意識が向かないことも・・・
時には、家族の生活リズムと合わないことで、入浴のタイミングを逃してしまうことも考えられます。ただ、このような場合は、本人の優しさから、家族に気を遣っているとも言えますね。
また、オンラインゲームの途中で抜けられなかったりして、お風呂のタイミングを逃すこともあるでしょう。息子の場合は、このパターンが多かったです。
さらに、季節や家の環境も入浴を嫌がる要因になり得ます。特に冬場は寒くて、お風呂に入る気になれないことがあるかも知れませんね。
これらの要因を理解することで、親として無理に促すのではなく、ひきこもりのこどもの視点に立ったサポートが可能になります。
ひきこもりの「お風呂問題」で親が知るべき前提
入浴の習慣を取り戻すには、本人の全般的な回復が必要です。お風呂に入らせることを『目的』には、しないでください。
そのため、親が知るべき前提は、本人のエネルギーが貯まるまで焦らず見守り、親子関係を良好に保つこと。ひきこもりのこどもに寄り添うコミュニケーションを意識しましょう。
と言うのも、お風呂に入らないことに対して親がイライラしたり責めたりすると、ひきこもりのこどもは意地になって、さらに拒否感を強めてしまいます。
それによって親子関係が悪化し、部屋から出て来なくなるなどの状態になってしまっては、本末転倒ですよね。
親としては「清潔さを保って欲しい」というこどもの健康を願ってのことであっても、本人にとってそれが苦痛であれば諦めるしかありません。
ここでケンカをして、余計にこどものエネルギーを奪うことは得策ではないですもの。
お風呂に入ることは、ひきこもりのこどもの自立にとって大切な「自己管理能力」に関わる問題だからこそ、それを育むためには親が焦らずサポートする姿勢が重要なのです。
あくまでも子育ての『目的』は、こどもの自立ですね。
だから「どうして入らないの?」と声を荒げるのではなく、ひきこもりのこどもの気持ちに耳を傾けることが大切です。
ひきこもりの本人が何を感じ、どんなことに困っているのかを理解する姿勢を示すことで、親子の信頼関係が深まっていきます。
特に、ひきこもりの本人が成人している場合には、より自分のペースやプライバシーを重視する傾向があるため、十分に配慮して関係性を構築していく必要があります。
また、共感的な言葉をかけることは、こどもの心理的ストレスを軽減する助けになっていきます。
たとえば、
「疲れているときはお風呂って面倒に感じるよね」
「お風呂に入りたくない時もあるよね」
といった共感的な言葉かけは、こどもに「分かってもらえている」という安心感を与えます。
親としての役割は、ひきこもりのこどもの状態を理解し共感しながら、無理のない範囲でひきこもりの本人にとって、心地いいコミュニケーションを続けることです。
この積み重ねによって親子関係が改善され、ひきこもりのこどもにとって家庭が安心・安全な場に変わっていけば、少しずつ本人のエネルギーが貯まり「お風呂問題」の改善につながっていきます。
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無理せずできる親としての3つのアプローチ
ひきこもりのこどもが入浴を避ける背景を理解した上で親としてできることは、無理強いせず、様子を見ながら少しずつ行動を促す働きかけをしていくことです。
①お風呂に入ることへのハードルを下げる
ひきこもりのこどもにとって、入浴が大きな心理的ストレスになっている場合、
・シャワーだけでいい
・何もしないで湯船につかるだけでいい
など、ハードルを低くしてあげることも、本人にとっては少し気が楽になりますね。
洗髪した時には、親がドライヤーで乾かしてあげるなどのサポートも有効です。
これは、ひきこもりのこどもの年齢に関わらず、成人であってもこどもが望めば気持ちよく応える姿勢が大切です。息子も、タオルとドライヤー持参でリビングに来て「乾かして~」と言ってきてました(*^^*)
実は、髪を乾かしている時間は、大事な親子のスキンシップと会話の時間です。この時間がこどもにとって楽しみになれば、入浴の回数が増えるかも知れません。
また、今どきは色んなグッズがあるため、清拭シートやドライシャンプーを使うなど、入浴以外の方法もいろいろありますね。
それだけでも、ひきこもりのこどもが少しずつ清潔感を取り戻すきっかけになっていきます。
②入浴のタイミングをひきこもりの本人に任せる
「何時にお風呂に入りなさい」と親の都合を押し付けず、本人の意思を尊重し「入ろう」と思えるタイミングを待つことが大切です。
無理に決まった時間に入らせようとすると、逆にひきこもりのこどもの反感を強めてしまう可能性があるため、こどもが自分のペースで入浴できる環境を作ることを意識しましょう。
「いつでもお風呂に入って良い」と分かるだけでも、心のストレスが軽減されることがあります。
そして、入浴自体を楽しみに変える工夫も有効です。
たとえば、本人の好きな香りの入浴剤を使ったり、お風呂に持ち込める防水テレビや防水スピーカーの活用も効果的です。
これらの工夫は、入浴を単なる義務ではなく、ストレス解消のリラクゼーションの時間に変えられる可能性があります。
これらのアイテムをこどもと一緒に選ぶことは、本人とのコミュニケーションの時間になると同時に、こどもの興味を引き出すことにも繋がりますね。
③プレッシャーをかけない
「今日こそ入らなきゃだめ」「週に〇回は入ろうね」などといったプレッシャーをかけるのは逆効果になりがちです。
ひきこもりのこどもが自分のペースで動けるように、黙って見守ること。
とは言え、それもなかなか難しい(-_-;)
どうしても何か言いたくなった時には「いつでもいいから、入りたいタイミングがあったら教えてね」と伝え方に工夫をすると、本人の主体性を尊重するメッセージに変わります。
親がこどもの行動をコントロールしようとすると、どうしても説教じみた言い方になってしまうため逆効果!
こどもが自分で考え、自分で選択して行動する力をつけていくためにも、ひきこもりのこども自身に決定させる関わり方を意識していくことが大切です。
まとめ
いかがでしょうか?今日は、「ひきこもりの「お風呂問題」|親が知るべき前提と3つのアプローチ」というテーマでお伝えしてきました。
ここでちょっとあなたにお尋ね(*^^*)
「あなたは、どれぐらいのペースでお風呂に入るのが望ましいと考えていますか?」
今の社会では、『お風呂は毎日入った方が良い』 という考え方が、結構根強いような気がします。
また、『疲れた時ほどお風呂に入ると回復する』という考えが大多数かも知れませんね。
ところが、そうは言っても、私だって疲れた時はお風呂に入らず寝てしまうことだって、よくあります。
それこそ、 エネルギー切れの状態ですよね。
あなたはどうでしょうか?
そう考えると、 本当は『お風呂に入らないことを問題にする』からこそ、親自身が疲れてしまうのではないかと思うのです。
だったら
『お風呂に入ってもいいし、入らなくてもいい』
そう考えることができるようになれば、自分が落ち着いてきますよね。
まずは自分の安定を保つことが、とても大切です☆彡
実は、息子の状態が悪い時には、1ヶ月近くお風呂に入らないこともありました。だから、それを問題にしてる時の私はとても苦しくて、どうにかなりそうだった・・・
でも、私の考え方や価値観を変え、 柔軟に捉えることができるようになると、落ち着いて見守ることができるようになって・・・
お風呂に入らないと、当然着替えもしませんね。そのため、思春期の男の子が1ヶ月近く着続けた白のシャツなんか、黄色く染まっていて・・・
だからこそ、洗濯物の中に10日ぶり、2週間ぶり、3週間ぶり・・・に黄ばんだ息子のシャツが入っていると、干す時に嬉しくて涙がこぼれました。
「昨夜はあの子、お風呂に入れたんだな〜良かった☆彡」って。
洗濯をして干すなんて、普通は当たり前のルーティーン。
でも、当時の私は、息子の黄ばんだヨレヨレのシャツを洗えたことに感謝していたんです。
そして、余りにヨレヨレになったシャツを処分する時には
「今まであの子を守ってくれてありがとう。あんまり洗ってあげられなくてごめんね」
そんな気持ちで、感謝を伝えていました。
その息子は、5年以上のひきこもりから抜け出し、彼のペースでしっかり自立して元気に社会人をしています(*^^*)
だから『お風呂に入らないことが問題なのか?』、実は答えはそこにあるのだと私は考えています。
あなたが1日も早く、今、抱えている悩みから解放されることを願っています。
いつでも私は、あなたを応援しています♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を書いた人
-
~ひきこもりという悩みや生き辛さをチャンスに変えてなりたい自分へと導いていく~
《40代、50代女性専門》チェンジングカウンセラー®の平井いずみです。
現在、鹿児島県在住。インターネットを中心に活動していますが、時々屋久島に出没します。
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