「親が変われば子も変わる」は本当?不登校の親が知っておきたいこと

こんにちは。不登校・ひきこもりの母親専門『チェンジングカウンセラーⓇ』の平井いずみです。

 

「親が変われば、子も変わる」

不登校やひきこもりのわが子がいると、こんな言葉を目にすることがあります。

 

この言葉を聞いて、

「私が変わらないから、この子も変わらないんだ」
「もっと良い母親にならなければいけない」
「何年も学んできたのに、私は何をしていたんだろう」

そんなふうに自分を責めたりすること、あなたはありませんか?

 

実は私自身、かつてこの言葉に苦しめられていた一人の母親です・・・

 

今では社会人として働いている息子も、高校1年の夏休み明けから五月雨登校になり、その後多少の動きはありながらも長続きせず。

 

結局、7年近くほぼひきこもり状態で過ごしました。

 

当時の私は、息子が動き出さないのは、

私の接し方が、まだ間違っているから・・・
私の学びが、足りないから・・・
私自身が、もっと変わらなければいけないから・・・

そんなふうに考えては、自分を責めていたのです。

 

ところが、その考え方でいる間は、どれだけ頑張っても苦しさが減ることはありませんでした。

 

どうしてかと言うと・・・

私が変わろうとしていた本当の目的は、私自身のためではなく、「息子を変えるため」だったからです。

 

では、私たち母親は、「親が変われば子も変わる」という言葉で、どうしてこんなに苦しくなるのでしょうか?

 

そして、この言葉を自分を責めるためのものではなく、親子がそれぞれの人生を生きていくための希望に変えるには、どうすればいいのでしょうか?

 

今回は、私自身の経験を交えながら、「親が変われば子も変わる」という言葉について、今の私が考えていることをお伝えしていきます。

 

あなたの心が少しでも軽くなりますように・・・

「親が変われば子も変わる」が苦しくなる理由

私がこの言葉に縛られていた頃、頭の中ではこんな考えが渦巻いていました。

私が変われば、息子も変わる
息子が変わらないということは、私がまだ十分に変われていない
だから、もっと学び、もっと我慢し、もっと良い母親にならないといけない・・・

 

一見すると、自分自身と向き合っているように見えるかもしれません。

 

だけど、当時の私にとって「自分が変わること」は、あくまでも手段に過ぎなかったのです。

 

本当の目的は、

息子を学校に行かせること
息子を、私が思う「普通の生活」に戻すこと

だったのだから・・・

 

つまり私は、自分を変えることで、息子を変えようとしていました。

 

もっとわかりやすく言うと、息子をコントロールしようとしていたのです。

 

もちろん、そこに「悪意」があったわけではありません。

 

ただ心配で、苦しくて、この子を何とか助けたい。

その一心でした。

 

でも、どれだけ親が愛情を持っていたとしても、

「あなたさえ変わってくれれば、私は楽になれるのに」

という状態では、親の苦しさって、こどもの状態に左右され続けてしまいます。

 

こどもが笑顔で外に出ると安心する
動かなければ落ち込む

朝元気に起きてくれば期待する
また昼夜逆転になると絶望感を抱く

これでは、親もこどもも息苦しくなっていくばかりですね・・・

親が変わるのは、こどもを動かすためではない

では、親が変わるとは、どういうことなのでしょうか。

 

私は、親が変わるとは、

こどもを変える方法を身につけることではなく、親自身が自分の苦しさと向き合い、自分の考え方や行動を選び直していくこと。

これまでのさまざまな学びや経験を経て、こんなふうに考えるようになりました。

 

不登校・ひきこもりの状態にいるのは、こどもです。

そこから、いつ、どのように動き出すのか

あるいは、しばらく今のままで過ごすのか
何をきっかけにするのか
どの道を選ぶのか

それらを最終的に決めるのは、本人であるこども自身なのです。

 

親とはいえ、わが子の代わりに

学校へ行ったり、誰かと関わったり、人生を歩いたりすることはできません。

 

でも、親にできることって、実はいっぱいあるのです。

・こどもの話を聴くこと

・安心して過ごせる家庭を育むこと

・必要な情報を集めておくこと

・助けを求められたときに、一緒に考えること

・こどもが持っている力を信じること・・・

この線引きを理解することが、こどもの人生を、本人に返していくということになるのだと私は考えています。

 

※「分かっているのに、また同じことをしてしまう…」そんなふうに、自分を責めてしまう時に読んでいただきたい記事です。

【関連記事】こんなに学んだのに変われない私!どうしたらいい?

私が変えられたのは、息子ではなく自分だった

息子がひきこもっていた頃、私は息子のことばかりを見ていました。

・今日は何時に起きたのか
・ゲームを何時間しているのか
・外へ行く気はあるのか
・これからどうするつもりなのか

息子の一つひとつの行動に心を揺らし、動きが見えないと不安になり、先の見えない毎日に疲れ切っていました。

 

でも、さまざまな学びを積み重ねる中で、少しずつ、

「私が変えられるのは、息子ではなく、私自身なのではないか」

と考えるようになっていきました。

 

息子が今日、何時に起きるかは、私には決められない。

息子がいつ外へ出るかも、私には決められない。

 

だけど・・・

・息子の様子を見て不安になった時に、その不安をそのまま彼にぶつけるのか
・それとも、自分の気持ちを落ち着かせる方法を探すのか

・自分の一日を、息子の状態だけで終わらせるのか
・それとも、自分のために時間を使うのか

そこは、私自身のことだから自分で選ぶことができます。

 

私が向き合う必要があったのは、

「どうしたら息子を変えられるか」

という問いではなく、

「なんで私は、彼が今の状態だとこれほどまでに苦しくなるのか」

「私は、何がそんなに恐いのか」

「息子の人生と、私の人生を分けて考えられなくなっているのはどうしてなのか」

という、自分自身への問いだったのです。

「普通の人生に戻さなければ」と思っていた私

当時の私は、息子を「普通のレール」に戻さなければいけないと思っていました。

学校へ行く
卒業する
働く
自立する

多くの人が歩いているように見える道から外れてしまった息子を、何とか元の道へ戻さなければならない・・・

それが母親である私の役割だと思っていたのです。

 

でも、実はその考え方の奥には、息子への心配だけではなく、私自身が長い間抱えてきた価値観がありました。

・良い母親でなければならない
・母親は、こどもをきちんと育てなければならない
・こどもに問題があると、それは全部母親の責任
・家族のことは、自分よりも優先するのが当たり前

私は、そんな「母親とはこうあるべき」という考えを、知らないうちにたくさん抱えていました。

 

そのため、息子が学校に行けなくなった時、その事実に対する苦しさだけではなく、

「母親である私が、きちんと育てられなかったのではないか」

という自分への否定まで背負い込んでいったのです。

 

だから私は、息子を助けようとしながら、同時に、自分が「良い母親」であることを証明しようとして、あんなにも必死だったのです。

 

そして、このことに気づくまでには、長い時間がかかりました・・・

親が自分に焦点を戻すということ

親が自分に焦点を戻すと聞くと、

「こどもが苦しんでいるのに、自分のことを考えていいの?」
「親だけ楽になっていいの?」

と思う方もいるかもしれませんね。

 

あなたは、どうでしょうか?

 

実際私自身も、そう感じていました。

 

だけど、自分に焦点を戻すというのは、こどもの苦しさを無視することではありません。

 

「こどもの問題まで背負い、自分も一緒に沈んでしまう状態から降りる」ということです。

 

親が自分に焦点を戻すとは、たとえば、

・今、自分は何を不安に感じているのか

・その不安は、本当に今起きていることなのか

・それとも、まだ起きていない未来を想像しているのか

・こどものためと思いながら、自分の安心のために動かそうとしていないか

・自分の疲れや苦しさを、後回しにしていないか

・本当は、誰かに助けてほしいと思っていないか・・・

そんな自分の心に、目を向けていくことです。

 

そして、自分の苦しさを自分の問題として扱えるようになると、少しずつ、こどもの状態と自分の心を切り離して考えられるようになります。

 

こどもが今日は動かなかった・・・
だからといって、今日一日の私の時間がすべて失敗だったわけではない。

 

こどもが部屋から出てこなかった・・・
だからといって、母親である私に価値がないわけではない。

 

こんなふうに、こどもの状態によって、自分自身を責め続けることが減っていきます。

親が変わると、家庭の空気が変わる

私が自分の考え方や行動を見直していく中で、少しずつ家庭の空気も変わっていきました。

 

以前の私は、息子の顔を見るたびに、

「この先、どうするの?」
「いつまでこの生活を続けるの?」
「何か考えているの?」

と聞きたくなって・・・実際に問い詰めたりすることもありました。

 

言葉にしなくても、そんな思いで息子を見ている私の表情や態度から、

「早く変わってほしい」

という思いは、しっかり彼に伝わっていたと思います。

 

ところが、私が自分の不安を自分で扱うようになり、息子の人生を息子に返していくにつれて、息子を監視するような視線が少しずつ減っていったのです。

 

私が自分に集中するようになり、息子を監視する時間がなくなっていったことも、よかったのだと思います。

 

そうすると物理的にも距離ができ、息子の状態を、すぐに良い・悪いと評価をすることも減りました。

 

会話のすべてを、将来や学校や仕事の話へ結びつけることもなくなっていったのです。

 

すると・・・

息子にとって、家庭の中にそれまでなかった安心が生まれ始めたのだと思います。

 

親が変わったから、魔法のように息子が変わったわけではありません。

 

私が息子を動かそうとすることを手放していったことで、息子は、私の期待や不安から少しずつ自由になっていったのだと思います。

 

そして、少しずつエネルギーが貯まり、息子自身が自分で考え、自分のタイミングで動くための力を取り戻していったのだと思います。

私が考える「親が変われば子も変わる」の意味

「親が変われば子も変わる」

この言葉は、

親が正しい接し方をすれば、こどもは親の望む方向へ変わる。

という意味ではないと、私は考えています。

 

親が変われば関わり方も変わり、こどもとの関係性が変わる。

 

親が不安からこどもを動かそうとすることが減れば、家庭の空気(環境)が変わる。

 

家庭の空気(環境)が変われば、こどもは安心して、自分自身と向き合いやすくなる。

 

そして、その安心の中で、こどもが自分の力を取り戻し、自分のタイミングで動き出すことがある。

 

私は、そのような意味だと捉えています。

 

もちろん、親が変わったからといって、すぐに目に見える変化が起こるとは限りません。

 

親が学び始めた翌日に、こどもが学校へ行けるようになるわけでもないと思います。

 

いつ、どのような変化が起きるのかは、誰にも決められません。

 

本人にも、わからないことなのかもしれません。

 

だからこそ、親が変わる目的を、

「こどもを動かすこと」

に設定しないでほしいのです。

 

親が変わるのは、

まず親自身が、自分を責め続ける苦しさから抜け出すため

自分の人生を、少しずつ取り戻していくため

そして、親もこどもも、それぞれの人生を生きられる関係を育てていくためなのではないでしょうか?

まとめ:親が変えられるのは、自分自身の考え方や行動

「親が変われば子も変わる」という言葉に苦しんでいるのなら、まず覚えておいてほしいことがあります。

 

親が変わるのは、こどもを自分の思いどおりに変えるためではありません。

 

親が変えられるのは、自分自身の考え方や行動ですね。

 

そして、親が自分の苦しさと向き合い、自分の人生にも目を向けられるようになると、親子関係や家庭の空気が変わっていきます。

 

その安心の中で、こどももまた、自分の力を取り戻していくことがあります。

 

こどもの人生は、こどものもの。

そして、あなたの人生は、あなたのものなのです。

 

こどもが動き出すまで、あなたの人生まで止めておく必要はありません。

 

まずは今日、

「私は、今どんなことに苦しんでいるのだろう」

「私は、本当はどうしたいのだろう」

と、自分自身に問いかけてみてくださいね。

 

こどもを変えることではなく、自分自身を理解することから始める。

 

それが、「親が変われば子も変わる」という言葉を、苦しい呪縛ではなく、

親子それぞれが自分の人生を歩んでいくための希望へ変える、最初の一歩になるのだと思います。

 

もし今、

「このままでいいのか分からない」

「関わり方に自信が持てない」

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あなたが1日も早く、今、抱えている悩みから解放されることを願っています。

いつでも私は、あなたを応援しています♪

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人

『カウンセリングルーム いっぽ』代表 平井いずみ
『カウンセリングルーム いっぽ』代表 平井いずみチェンジングカウンセラー®
~ひきこもりという悩みや生き辛さをチャンスに変えてなりたい自分へと導いていく~
《40代、50代女性専門》チェンジングカウンセラー®の平井いずみです。

現在、鹿児島県在住。インターネットを中心に活動していますが、時々屋久島に出没します。

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