不登校の原因は母親の私?と悩んだ時の考え方とこどもが元気になる方法
こんにちは。
《40代以上女性専門》あなたのひきこもりという悩みをチャンスに変えて、
「不登校の原因は母親の私かも」という考えが頭にこびりついて離れない・・・そして自分を責め続ける。これ、以前の私です。
実は私には、高校1年生の夏休み明けから五月雨登校になり、冬休み明けには完全不登校に突入した息子がいます。その当時の私に自分が呪いのように言い続けていたのが、この言葉。本当に苦しかった・・・そして、まさにあなたは今、当時の私のように苦しんでいるのかも知れませんね。
そこで今日は、「不登校の原因は母親の私?」と悩んだ時の考え方と、こどもが元気になる方法についてお伝えしていきます。少しでもあなたの心が、軽くなりますように・・・
目次
こどもの不登校の原因は一つだけではない
そもそもこどもの不登校は、本人もどうして不登校になっているのか分からないというケースもありますし、さまざまな原因が重なっている場合もあります。その中で、不登校の原因として考えられる主なものについて、ここから3つお伝えしていきます。
①学校でのトラブル
まず1つ目は、学校でのトラブル。
こどもは学校でいじめを受けていたり、クラスメートと上手くいかないことがあると、不登校になることがあります。実は息子も、これだけが不登校の原因ではありませんが、部活で先輩から無視されるなどのいじめを受けていたことを、不登校になって相当経ってから教えてくれました。
いじめって、周りの人にも分かる「はっきりしたいじめ」ばかりではありませんよね。残念なことに、本人が「いじめられた」と感じる行為でも、周囲には気付かれず、巧妙に「いじり」としてすまされている場合もあるからやっかいです。
また、先生との関係がうまくいかない場合もあります。先生だって、色んな考え方や感情・個性を持つ普通の人なのです。と言うことは、優しくて面倒見のいい人もいればそうでない人もいる。つまり、色んなタイプの人がいるため、本人と先生の相性が悪いことが原因で不登校になってしまうこともあり得ます。
さらに、大人の場合で例えると「ハラスメント」と言えるような行為が、先生からこどもに対して行われている場合もあります。敏感なこどもであれば、自分が受けていなくても授業の中などで先生が友達に対して行っていることを見ているだけで、自分事に感じて怖くて委縮してしまうこともあります。このようなことがあれば、こどもが不登校になるのも理解できますね。
上記以外でも、授業についていけないことも原因になり得るし、本人の特性によっては、「学校そのもの」に対する拒否感がある場合も考えられます。友達や先生には会いたいけど、「学校」の雰囲気になじめなくて建物に入れない。学校の近くを通ったり、校舎を見たりするだけで気分が悪くなったり悲しくなってくる。そんなこどももいるのです。
②こどもの心理的・精神的な要因
2つ目は、こどもの心理的・精神的な要因。
この場合の不登校の原因としては、ストレスや不安、うつ症状、精神的な疾患などが背景にある場合もあります。ちなみに息子は、本当に初期の頃の病院受診によって「適応障害」、セカンドオピニオンでは「燃え尽き症候群」という診断名が付きました。
※当時の息子の経過や私のアタフタぶりについて詳しく知りたい方は、以下の記事をどうぞ^^
【参考記事】
また、こどもに発達障害がある場合、その特性によって、規則やルールに縛られることが多かったり、集団行動を求められたりする学校生活に適応するのが難しいこともあります。
そして、2020年初め頃から突如流行し始めた新型コロナウイルス感染症によって、学校や家庭における生活や環境が、こどもにとっても大きく変わってしまったことを忘れてはいけません。
たとえば、
・緊急事態宣言が出されて登校が制限され自宅待機が続く
・常にマスクを着用することを求められて、クラスメートの顔や表情が分からない。
・友達とのおしゃべりが楽しかった給食が、黙って食べる「黙食」になってしまった
など、これら突然の生活や環境の変化が、こどもの行動等にも大きな影響を与え、それによってこどもの不安や無気力に繋がり、不登校になってしまうこともあります。
③家庭環境の影響
3つ目は、家庭環境の影響。
たとえば、両親の不和や離婚、家庭内のトラブル、兄弟姉妹との関係などが不登校に影響することがあります。
家庭環境の中で意識しなくてはいけないのは、両親のケンカ等を、間近で見ているこどものストレスは、大人が考えている以上に大きいということ。だからこそ、こどもの前で暴力がからむような激しい夫婦喧嘩は、状況によって『こどもへの虐待(面前DV)』にあたることが法律で定められています。(児童虐待の防止等に関する法律)
そして、このような状況に置かれていると、こどもは「家庭内には安心できる場所がない」と感じてしまい、心の安定を保つことが難しくなりますね。そして、結果として学校に行く意欲を失うことに繋がってしまう可能性があるのです。
逆に、こどもの世話を過剰に焼き過ぎる過保護・過干渉にしても、本人の自立心を奪ってしまう可能性があるため、不登校に繋がる場合があります。我が家の場合は、このパターンの影響が息子には一番大きかったのだろうと、その後の私の変化で自立に向かった息子を見ていて感じます。
また、家庭内のコミュニケーション不足も原因として考えられます。親とこどもの間で十分な対話がないと、こどもは自分の悩みや不安を話すことができなくて、1人で抱え込んでしまうことになりかねません。このような状態が長い間続くと、少しずつこどものストレスが大きくなり、結果的に不登校になってしまうこともあるのです。
不登校を乗り越える親子関係の作り方
ここからは、不登校を乗り越える親子関係の作り方について、具体的なヒントをお伝えしていきます。
①こどもの気持ちを理解する
まず1つ目は、こどもの気持ちを理解すること。
不登校のこどもは、さまざまな理由で学校に行けなくなり、自宅でゆっくり過ごします。ゲームをしたりマンガを読んだりYouTubeを見たりして、自分の好きに過ごしているように見えるこどもの状態は、親から見るとただ学校をさぼっているだけと思ってしまうかも知れません。そうすると・・・ついつい監視の目で否定的にこどもを見てしまう。
はい!これ、私が実際にやっていたこと(汗)
でも、こども自身は、不登校になっていることで強い不安や無気力さを感じていたり、「不登校の自分はダメな存在」と思い込み、自己否定をしていることがとても多いです。
だから、母親であるあなたは、目に見えている現状に囚われて、自分の気持ちを揺り動かされるのではなく、そういう行動をしてしまうこどもの奥にある大切な気持ちを理解し、優しく寄り添っていくことが大切なのです。そのためにも、こどもがどんな気持ちでいるのか、ゆっくり話を聴くことを心がけていきましょう。
とは言え、こちらから無理に色々と聞き出そうとするのは逆効果!よけいこどもに、プレッシャーやストレスを与えてしまいかねません。
そのため、こどもが話そうとしたそのタイミングを逃さず、しっかりその場で対応することが大切です。このとき意識しておくことは、こどもがどんな話をしても否定せず、受け入れる姿勢です。
間違っても「今忙しいから、あとでちゃんと聞くからね」などと、せっかくこどもが渡してくれたチャンスの種を受け取らず、自分から放り出しちゃうことのないように気を付けましょう。
②ポジティブな言葉をかける
2つ目は、ポジティブな言葉をかけること。
こどもにとって、常に身近にいる「おかあさん」という存在は、とてつもなく大きいもの。そのため、母親であるあなたの言動や態度は、こどものメンタルにも大きな影響を与えていきます。
と言うことは、母親が「ありがとう」「あなたがいてくれて嬉しいよ」「あなたが頑張ってるのをお母さんはちゃんと分かっているよ」など、こどもを認めたり、励ましたりするような関わり方をしていくと、こどもは自分に自信を持つことができますね。
ところが逆に、こどもの出来ていないところを見つけては指摘して「なんでこんなことも出来ないの?」「何をやっても遅いわね!」「だからあなたはダメなのよ」などの否定的な言葉でダメ出しばかりしていると、こどもは自分に自信が持てなくなります。
そこで、あなたがポジティブな言葉かけをして、こどもに笑顔で温かく接することで、こどもの心は落ち着き、安定しやすくなっていきます。母親がどのように関わっていくかは、こどもの成長にとても大切な役割を果たすことを、しっかり意識しておきましょう。
③こどもを一人の人間として尊重する
3つ目は、ズバリ!こどもを一人の人間として尊重すること。
つまり、我が子であっても「人権を持った自分とは別の存在」だと意識することが大切です。実は私もそうでしたが、母親っていつまでたっても、こどもを自分の分身のように考えがちですよね。あなたは、どうでしょうか?
でも、こどもも一人の人間なんですね。だから、本人なりの考えがあり、本人なりの価値観があり、本人なりの気持ちがあるのです。そこを私たち母親は、ついつい見逃してしまう。
そこで、今、あなたのこどもが不登校なら、こどもなりの考えがあり、こどもなりの価値観があり、こどもなりの気持ちがあるからこそ、自分から不登校を選んでいる。そんなふうに視点を変えて考えてみると、見えてくる景色が少し変わってきませんか?
私たち親が育ってきた昭和からすると、特にここ数年は目に見えて時代も社会も大きな変化を余儀なくされてきました。おそらくこれからも、ますます社会は変わり混乱していく可能性がありますね。
そんな社会を生きていくのは、こども本人です。だからこそ、親もこれから先の変容していく社会をこどもと一緒に生き抜くために、自分自身の意識のアップデートが必要だと私は感じています。
昭和の価値観を引きずって「学校に行くから、良い子」「不登校だから、ダメな子」ではなく、こどもが今、不登校を選んでいるのなら、その我が子の選択をあなたが信頼し、認めてあげられると、親子の信頼関係がしっかり構築出来ていくはずです。それが、こどもが元気を取り戻していくことに繋がっていくのです。
※「信頼」について詳しく知りたい方は、以下の記事をどうぞ^^
【参考記事】
不登校のこどもの母親こそ、自分のケアをしよう
ここでは、不登校の原因が母親である自分ではないか?と悩んでいるあなただからこそ、必要なことについて2つお伝えしていきます。
①セルフケアをする
まず1つ目は、母親であるあなた自身のセルフケア。
私は、セルフケアって「自分を大切にすること」だと考えています。そして、実は、こどもの不登校に向き合うためには、まず自分自身が元気でいる必要があるのです。
でも、あなたが今、悩んで苦しんでいるなら、それ自体があなたのストレスになっていませんか?そうすると、夜眠れなかったりご飯を食べられなかったりして体調を崩す・・・なんてことも起こります。それって「自分を大切にすること」とは、完全に真逆ですよね。
そして、この状況が続くとどうなるでしょうか?
当然、心身ともに余裕がなくなり、日常をこなすだけで疲れ切ってあなたから笑顔が消え、元気が失われていきます。でもそれは、ある意味仕方のないことですよね。あなたは、エネルギー切れを起こしてしまっているのだから・・・
ところが、それでは済まないかも知れません。と言うのも、あなたのこの状態を見ているこどもは、いったいどう感じるでしょうか?こどもって、本当に敏感で親のことをよく見ています。
たとえば・・・
・お母さん、最近なんかいつも不機嫌でこわいな。
・お母さんが元気ないのは、不登校の自分のせいなのかな。
・今のお母さん、ちょっとしたことですぐ怒るから近寄らないでおこうかな。
もしかしたら、こんな風にこどもに思わせてしまう可能性もあるのです。それどころか、あなたの影響を受けて、こども自身も不安になったりイライラしちゃったりすることがあるかも知れません。
でも、これでは本末転倒!ですよね。
だからこそ、まずは不登校のこどものことはいったん横に置いて、母親自身がセルフケアを実践することで、自分を大切にしながら心身ともにゆとりを持てるようにしていきましょう。
そのためにも、あなた自身が自分にあったリラックス方法を見つけることが大切ですね。ちゃんと自分の時間を作って友達と話したり、趣味を楽しんだり、適度な運動をしながら、少しずつストレスを減らす方法を意識していくこと。母親が元気でいることは、こどもにとっても大いにプラスになるのです。
②周囲のサポートを活用する
2つ目は、周囲のサポートを活用すること。
あなたは、不登校のこどものことで悩み、「なんとかしなくちゃ!」と、こうしていろいろ調べながら学ぼうとしています。本当に真面目で、何事にも一生懸命な人なのだと思います。
だからこそ、あなたは「何でも自分でやらないといけない」と、考えているのではありませんか?私たち母親は、家族に対して特にこのような意識が強いと感じます。
そのため、自分のキャパシティー以上に何もかも自分1人で抱え込み、苦しみ続けていく。そんな日々を、送っていませんか?そうだとしたら、「助けて」という練習をしていきましょう。これも実は、セルフケアであり、自分を大切にすることに繋がっています。
私たちは自分1人では何もできません。自分に出来ること・出来ないことをしっかり認識し、「これ以上無理!」と、あなたが倒れてしまう前に、誰かに頼っていいのです。
私も、息子に「SOS」を出し、晩ご飯づくりをお願いしたことで、親子ともども人生が大きく好転していきました!あなたも私のように、これから「SOS」を出す練習をしてみませんか?
たとえば、外部のサポートを活用することも出来ますね。学校のスクールカウンセラーや地域のサポートグループ、専門の医師やカウンセラーに相談することで、適切なアドバイスや支援を受けることができるのです。
また、親の会などで同じ不登校の親達と情報交換をすることで、自分だけが悩んでいるわけではないことを知ると、気持ちが楽になりますね。当時は、私も随分救われました。
このように、一人で抱え込むのではなく、母親自身も色んな支援を受けながら心の負担を減らしていくと、ゆとりが生まれ元気を取り戻し、こどもに対してより良い対応ができるようになっていきます。
まとめ
いかがでしょうか?今日は、「不登校の原因は母親の私?」と悩んだ時の考え方と、こどもが元気になる方法についてお伝えしてきました。
今の日本社会の中では、通常こどもが小さいころから、母親は多くの時間をこどもと一緒に過ごしています。しかも、『孤育て(こそだて)』という言葉があるように、孤独の中で子育てをせざるを得ない状況で、責任も母親にのしかかっているケースが多く見られます。
【参考】『孤育て(こそだて)』
《「子育て」のもじり》夫や親族の協力も得られず、近所との付き合いもなく孤立した中で母親がこどもを育てている状態をいう。
[補説]核家族化、少子化が進む中で生じた社会問題。※出典:コトバンク
とは言え、こどもが不登校になったからといって、そのすべての責任が母親のあなたにあるわけではないのです。
あなたはこれまで、自分のやりたいことも我慢して、本当に一生懸命、家族やこどものために必死で日々をやり過ごしてきているはずです。そんなあなたが、こどもが不登校になったことで、自分が原因なのでは?と、悩んでしまう気持ちはとてもよくわかります。
でも、そろそろ、あなたがその身体に背負っているケア役割の中で、ちょっとでいいので、バランスを取るように意識してみませんか?。最初はほんの少しでいいので、自分のケアをする時間、自分を大切にする時間を作ってみて下さいね。
そうすることで、きっと、あなたの心が少しずつ軽くなり元気になるにつれて、いつの間にか不登校のこどもも元気になっていくはずです。
そんなミラクルを、これから起こしていきましょう(*^^*)
※「孤育て」、「ケア役割」について詳しく知りたい方は、以下の記事をどうぞ^^
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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《40代、50代女性専門》チェンジングカウンセラー®の平井いずみです。
現在、鹿児島県在住。インターネットを中心に活動していますが、時々屋久島に出没します。
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