ひきこもりの子の自己肯定感を支える親の心|「生きているだけでいい」

こんにちは。

 

不登校・ひきこもりの母親専門『チェンジングカウンセラーⓇ』の平井いずみです。

 

ひきこもりの子がなかなか動けず、どう関わればいいのか分からない・・・

 

そんな不安を抱えるあなたへ。

 

「この子は、このままで大丈夫なんだろうか・・・」

「このまま何もしないで、将来どうなるの?」

ひきこもりの子を見守る毎日って、親にとっては自分の中で、答えのない数え切れないほどの『葛藤』と戦っているような日々です。

 

実は、まさにこれは、息子の不登校・ひきこもりで悩んでいた頃の私自身の状態。

 

そして、そんな葛藤の裏には「私がこの子をこんな状態にしちゃったんだ・・・」という自責の念も隠れていて。

 

朝、部屋のドアの前で声をかけるのを一瞬ためらう。

 

勇気を出して「おはよう」と声をかけても返事はなく、部屋の中から聞こえてくるチャットを楽しむ声だけが息子の“生存確認”になっている。

 

そんな日々の中で、私の心は少しずつ疲弊していって・・・

 

「いつまでこんなことをしているんだろう」

「私の育て方が悪かったんだ」

「このままでは、この子の人生が終わってしまうのでは・・・」

こうして悩み続けていた当時の私のように、今のあなたも苦しんでいるのかも知れませんね。

 

そして、あなたがこの記事を読んでいるということは、

「このままではいけない」
「この子にもっと寄り添いたい」

そんな想いがあるからではないでしょうか。

 

あなたのその気持ちこそが、ひきこもりの子の自己肯定感を支える土台です。

 

そこで今日は、ひきこもりのこどもの自己肯定感を支えるために、親ができることを一緒に考えていきましょう。

 

あなたの心が少しでも軽くなりますように・・・

 

ひきこもりの子が自己肯定感を失ってしまう理由

ひきこもりのこどもは、よく「甘えている」「逃げている」と言われがちですが、実際には「自分なんて生きている価値がない」と、感じていることが少なくありません。

 

それは、ひきこもりの子の多くが、学校や社会の中で失敗や挫折を経験していて、表面上では見えない深い傷や痛みがあり、自分を強く否定しているからです。

 

そのため、

「勉強もしていない」

「友達もいない」

「このままじゃ、社会に出られる気がしない」

こうしたマイナスの思いが、何度も心の中でループしてしまう。

 

そして、「自分は生きていていいのだろうか」という、強い自己否定まで抱えてしまうこともあります。

 

この「自己肯定感の低下」こそが、ひきこもり状態を長引かせる大きな要因のひとつ。

 

私たち親だって、もしこんな状況にいたとしたら、外に出ること、誰かと関わることが怖くなって、心のドアを閉めちゃったりしますよね。

 

だからそんな時には、親がいくら励まそうとしても、その言葉自体が本人にとっては重くのしかかり、「プレッシャー」となって届いてしまうことがあるのです。

 

つまり・・・ひきこもりのこどもが動けないのは、甘えでも逃げでもなく、“心のエネルギーが枯れている状態”なのだと、視点を変えて捉えてみてくださいね。

 

※今の日本の現実である子どもの自己肯定感の低さと、不登校・ひきこもりとの関係を詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ^^

【関連記事】子どもの不登校・ひきこもりと自己肯定感の関連性

親の励ましが、ひきこもりの子の自己肯定感を下げてしまう理由

それでは、どうして親の励ましが、ひきこもりのこどもにとってプレッシャーになって、自己肯定感を下げてしまうのでしょうか?

 

親としては、焦る気持ちから

「なんとか元気になってほしい」「せめて少しでも前を向いてほしい」

そんな思いがあって、

 

「そろそろ何かしてみれば良いのにね」
「たまには気分転換に、外に出てみようよ」
「少し頑張ってみて」

などと、声をかけて提案してしまう。

 

それって、親子のあいだでよくある、ごく自然なことに思えますよね。

 

ところが、自己肯定感が低下しているひきこもりのこどもにとっては、親のこの“正しすぎる言葉”が、心に重くのしかかることがあります。

 

と言うのも、ひきこもりのこどもは

「自分が親を心配させている」「迷惑をかけている」

という罪悪感を常に感じているから・・・

 

そして、その状態で親から「頑張って」と言われると、

「まだ頑張りが足りないんだ」「やっぱり自分はダメだ」

と感じてしまうのです。

 

つまり、あなたの「励ましてあげよう」という優しさが、残念ながらわが子を追い詰める結果になってしまう可能性があるということ。

 

場合によっては、そんな悲しいすれ違いが、親子の間で起きてしまうかもしれないのです。

 

でも、これは“親の言葉かけ”が悪い訳ではありません。

 

自己肯定感を失ったひきこもりの子は、心のエネルギーが枯れてしまっていて、その言葉をまだ受け止めきれない状態にあるのです。

 

だから、そんな時こそ必要なのが、「何もしなくても、あなたは大切な存在」という親からのメッセージなのです。

 

この、親からの“存在そのものの全肯定”こそが、ひきこもりの本人の自己肯定感を少しずつ取り戻す第一歩になっていきます。

 

※ひきこもりの子の状態を蝶になる前のサナギにたとえて伝えている、あなたの発想の転換におススメの記事です(*^^*)

【関連記事】ひきこもる前の子どもに戻って欲しいと願うことの意味

「何もしていないように見える時間」こそ、回復のスタートライン。それって親自身も同じ?

親としては、じれったくてたまらない思いをするのが、ひきこもりのわが子が「何もしていないように見える」時間。

 

でも、実はその裏で、ひきこもりの本人なりに、たくさんの思考や感情が動いているはずです。

 

たとえば・・・

・前日の母親の言葉を思い出して、自分を責めている
・SNSで、自分とは大きく違ってきている同級生達の投稿を見て、胸が痛くなる
・「何とかしなくちゃ、このままではダメ」と苦しんでいる

 

外からは、ただ遊んでばかりいて何も変わっていないように見えても、内側ではさまざまな“心の葛藤”と向き合う作業を、少しずつ進めているのです。

 

だからこそ、親が「何もしなくていい時間」を過ごすわが子の成長を信じてあげることが、ひきこもりの子の安心感に繋がります。

 

そのために親が心がけることは、『焦らず、待つ』こと。

 

これって実は、他人から見ると『親のくせに何もしていない』と思われてしまうリスクがありますね。

 

でも、ここで理解するべきことは、その状態って、まさに親自身が、わが子に向けている視線かも知れないということ。

 

私たち親が、ひきこもりの子を焦らず見守る境地に至るまでには、どれだけの苦しみや悲しみ、切なさ、怒り、憤り、無力感、自責のループなどを乗り越えてきたことか・・・

 

でも、周りの他者はそれら私たち親の葛藤を、全く知りませんね。

 

だから、何も考えずに好き勝手なことを言ってくるわけです。

 

これって、すごく残念なこと。

 

だからこれと同じことを、せめてあなただけでも、ひきこもりの子にやらないであげて欲しいと私は考えています。

 

それをわが子に示していくのが、「生きているだけでいい」と、あなたが、“そのままのわが子”を受け止められるようになること。

 

そして『焦らず、待つ』ことなのです。

 

※ひきこもりの子の親が「見えない努力」を必死にしていることを伝えている、あなた自身の自己肯定感を支えるためにおススメの記事です(*^^*)

【関連記事】「ひきこもりの親は何もしていない?」その言葉の裏側にある現実

親が自分を責めないことが、ひきこもりの子の自己肯定感を守る

実は、ひきこもりの子の自己肯定感を育てるために大切なのは、こどものケアをしている親自身の自己肯定感を高めることです。

 

「どうして、あのときもっと優しくできなかったんだろう」
「いつも些細なことで、つい怒ってしまっていた」
「あの時、あんなことを言わなければ・・・」

 

私もそうでしたが、ひきこもりの子がいる親の多くが、このように過去の子育てを振り返っては、自分を責めています。

 

でも、その自分責めの気持ちを抱えたまま頑張りすぎちゃうと、親自身の心がすり減ってしまうことにもなりかねません。

 

さらに、自分を責めれば責めるほど苦しさが増し、こどもに“安心”を届ける余裕もなくなっていきますよね。

 

でもそれって、あなたの望む状態からかけ離れていく結果になっちゃいませんか?

 

だからこそ、気づいてほしいことがあります。

 

それは、あなたがこれまで何度も何度も、泣きじゃくりながらもわが子のことを思い続けてきたこと。

 

この事実は、何にも変えられない尊いことですね。

 

そこであなたが、自分を許し、穏やかに過ごすことが大切。

 

自分を責めることを手放し、少しでも「私はこれでいい」と思えるようになると、その穏やかさがわが子に伝わっていく。

 

すると、こどもも同じように「今の自分でも、いいのかもしれない」と、徐々にそう思えるようになっていくのです。

 

つまり、あなたが自分を責めずに生きられるようになることが、ひきこもりの子の自己肯定感を守るための、大切なポイントになるのです。

 

※ひきこもりの子の親が、「周りからは見えない努力」を必死にやっていることを伝えている、あなた自身を肯定するためのおススメの記事です(*^^*)

【関連記事】「ひきこもりの親は何もしていない?」その言葉の裏側にある現実

まとめ|親の「あり方」が、こどもの自己肯定感を育てる

いかがでしょうか?

 

今日は、「ひきこもりの子の自己肯定感を支える親の心|「生きているだけでいい」」というテーマでお伝えしてきました。

 

ひきこもりのこどもが、再び一歩を踏み出すとき、最初に必要なのは“行動”ではありません。

 

それは、『自分をそのままで受け入れてもらえている』という、自分の存在自体を認めてもらった感覚です。

 

つまり、小手先のテクニックではなく、親の関わり方。

 

「何もしていなくても、あなたはあなたでいい」

この言葉を、親が本心から感じられるようになるとき、こどもは少しずつ、自分の存在を受け入れ始めます。

 

そして、親が焦らず、こどもの“存在”そのものを受け止めることで、こどもは少しずつ「もう一度、何かを始めたい」と感じ始めるのです。

 

行動を促すよりも、まず「存在を認める」こと。

 

それが、ひきこもりのこどもの自己肯定感を回復させるいちばんの近道なのです。

 

焦らなくていい。今すぐ結果を求めなくていい。

 

あなたの「生きているだけでいい」というまなざしが、わが子の心に“安心”という居場所をつくっていくと信じてみましょう。

 

FAQ(よくある質問)

こどものひきこもりや自己肯定感の問題は、ケースバイケースで「正解のない」テーマです。

 

だからこそ、多くの親達が共通して抱える不安や疑問に、ここではお答えしています。

 

あなたの心を少しでも軽くするヒントになれば、うれしいです(*^^*)

 

Q1.「生きているだけでいい」と思っても、何もしないのはやっぱり心配です
もちろん「心配になる」のは自然なことです。 “何もしない=放っておく”ではなく、 「今の状態を無理に変えようとしない」ことが大切です。 心のエネルギーが回復してくると、こどもの方から小さな行動が生まれます。 焦らず、“待つ勇気”を持つことが、最初の一歩になります。
Q2. 親が「生きているだけでいい」と言うと、こどもが甘えるのでは?
甘えではなく「安心」です。 こどもは、安心感を得てはじめて、自分を見つめ直す余裕が生まれます。 安心は行動の土台であり、 「このままでも受け入れてもらえる」と感じて初めて、 外の世界への関心が戻っていきます。
Q3. 自己肯定感を上げるために、親ができる“具体的な関わり方”はありますか?
まずは「評価」より「共感」を意識しましょう。 「すごいね」「偉いね」よりも、 「そう感じたんだね」「それはつらかったね」と気持ちに寄り添う言葉を。 こどもが「自分の気持ちは間違っていなかった」と感じることが、 自己肯定感の回復につながります。
Q4. 私自身がこどものことで疲れてしまい、笑えなくなっています。どうすれば?
心配や不安で疲れてしまって笑えなくなっていることは、親にとっては自然な反応です。だからこそ、まずは「自分を取り戻す意識」を持ってください。 好きな音楽を聴く、誰かに話す、ひとりで泣く・・・どれも大切な自己回復です。 親の安心が、こどもの安心に直結します。 あなたが笑顔を取り戻すことが、 実はこどもの自己肯定感を育てる一番の近道なのです。
Q5. こどもが話をしてくれません。どんな距離感で接すればいいですか?
無理に会話をしようとせず、「声をかけすぎない安心」を。 たとえば、「おはよう」「おやすみ」などの一言で十分です。 それだけでも、“親は自分を見捨てていない”というメッセージになります。 会話を増やすより、「静かに寄り添う」ことを目指しましょう。

 

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人

『カウンセリングルーム いっぽ』代表 平井いずみ
『カウンセリングルーム いっぽ』代表 平井いずみチェンジングカウンセラー®
~ひきこもりという悩みや生き辛さをチャンスに変えてなりたい自分へと導いていく~
《40代、50代女性専門》チェンジングカウンセラー®の平井いずみです。

現在、鹿児島県在住。インターネットを中心に活動していますが、時々屋久島に出没します。

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