『不登校=甘え』の思い込みは本当?不登校を乗り越える3つのヒント
こんにちは。
《40代以上女性専門》あなたのひきこもりという悩みをチャンスに変えて、
文部科学省が令和6年10月31日に発表した調査によると、2023年度に「不登校」とされた小・中学生は、過去最多となっていることが分かりました。
● 小・中学校における長期欠席者のうち、不登校児童生徒数は346,482人(前年度299,048人)であり、
児童生徒1,000人当たりの不登校児童生徒数は37.2人(前年度31.7人)。
● 不登校児童生徒数は11年連続で増加し、過去最多となっている。
これだけ増加の一途をたどっている不登校ですが、相変わらず「甘え」という見方をされてしまう現状があります。
そして、この『不登校=甘え』という強い思い込みが、不登校のこどもや親をさらに追い詰める結果となってしまうことも少なくありません。と言うのも、不登校の原因は複雑で、一概に「甘えが原因」と、単純に決めつけることができないからです。
そこで今日は、「『不登校=甘え』の思い込みは本当?不登校を乗り越える3つのヒント」というテーマでお伝えしていきます。あなたの心が少しでも軽くなりますように・・・
目次
『不登校=甘え』と思い込んでしまうのはどうして?
こどもが不登校になる背景には、いじめや友人関係の問題、勉強に対するプレッシャー、家庭環境の変化、さらには発達特性など、本当にさまざまなことが影響している場合が多くあります。
それなのに、私達が『不登校=甘え』の思い込みや先入観を持ちがちなのは、どうしてなのでしょうか?それは、社会的な偏見やこれまでに刷り込まれてきた価値観などの影響が強いからです。
今の日本では、社会状況の変化に追いつけず、いまだに昭和の価値観を根強く持ち続けている人が多いですよね。
たとえば、「こどもが学校に行くのは当たり前」「苦しくても我慢して頑張るべき」などが代表的。これらの価値観が『不登校=甘え』という思い込みに繋がっていきます。
確かに、昭和生まれの私が学生の頃には「学校に行かない」という選択肢自体が無かったです。と言うか「学校は行くべきもの」という考えしか持っていなかった感じで。
そのため、自分達には経験のない『不登校』という状態を、「怠け」や「弱さ」として捉えてしまいがちになるのです。
でも、社会の変化に敏感に対応しながら、「昭和の価値観に引きずられたままの思い込み」を外していくことこそ、今、私達大人に求められていること。
実は、初めにお伝えした調査結果を踏まえて、文部科学省の対策として以下のような記載があります。これを、私たち大人が共有することは、とても大きな意味があると私は考えています。
調査結果からは、令和5年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行し、日常の生活が戻っていく中で、子供たちが様々な悩みを抱えたり、困難な状況に置かれていたりする状況がうかがえる。子供たちを巡る環境が変化する中で、不安や悩みを相談できない子供たちがいる可能性があること、子供たちの不安や悩みが従来とは異なる形で現れたり、一人で抱え込んだりする可能性があることも考慮する必要があり、引き続き周囲の大人が子供たちのSOSの早期発見に努め、組織的対応を行い、外部の関係機関等に繋げて対処していくことが重要である。
私達大人が生きてきた昭和から平成を経て、今、混迷の令和の時代をこども達は生きています。
大人でさえ、先行きが全く見えない「今」に不安を抱えている人も多い現代社会。
こんな現状だからこそ「自分にとっての当たり前」のみで判断し、不登校を「甘え」と単純に結びつけるのではなく、俯瞰してその背景まで考える視点を持つことが必要なのです。
『不登校=甘え』の思い込みが解決を長引かせる?
不登校に対する「甘え」という思い込みや先入観は、親だけでなく世間一般でも持たれがちなイメージです。だからこそ、むしろ「解決を長引かせてしまう可能性」があることを知っておく必要があります。
どうしてかと言うと、簡単に「甘え」という言葉で判断してしまうことで、こどもの心の奥底にある本当の声や苦しみを、見逃してしまう可能性があるからです。
不登校は、ケースバイケースで、さまざまな要因がその背景に絡み合って起きていることが多いです。
でも、初めから「甘え」という思い込みや先入観で判断し、それ以外の背景や原因に目を向けずにいると、こどもの不登校を単なる怠けやわがままとして片付けてしまいかねません。
しかも、親自身はそう考えてはいなかったとしても、周囲の人たちから不登校を「甘え」と言われ、親がプレッシャーに感じてしまうこともよくあります。
そんな状況が続くと、当然、親は焦って「こんなことでは、この子のためにならない!」と考え、無理やりこどもに登校を促そうとしたり、強い口調で叱ってしまうことなどもあるでしょう。
ところが、それに対して「親は自分のことを全然分かってくれない!」とこどもが受け止め大きなストレスとなり、結果的に、親子関係を悪化させる結果に繋がってしまうこともあるのです。
また、「甘え」という思い込みは、「自分の育て方が悪かったのではないか」とか、「どうしてうちの子だけが学校に行けないのか」といった、親自身のマイナスな感情を生みやすくなるのです。
親が自分責めのような心理状態に陥っていると、不登校のわが子に対する適切なサポートをする余裕がなくなり、問題解決が一層難しくなってしまうことも・・・
こどもの不登校を理解するためには、親自身が自分の中に刷り込まれている思い込みや先入観に気付き、フラットな状態でこどもと向き合う姿勢を持つことが必要です。
【参考記事】
不登校を乗り越える3つのヒント
①思い込みを手放し、不登校をこどものサインとして受け止める
まず、親は自分の中にある思い込みや先入観に気付き、それを手放す必要があります。その上で、こどもの不登校を単なる「甘え」と捉えるのではなく、こどもの出しているサインだと受け止める姿勢が重要です。
不登校のこどもは、自分でもよく分からないまま、言葉にできないストレスや不安を抱えていることがあったりします。それが体調に表れ、朝になると頭痛や腹痛を訴えたり、無気力な様子を見せたりすることもありますね。
これらの体調不良は、こどもが「助けてほしい」「自分の状態を理解してほしい」というSOSのサインである可能性があります。
そのため、この時に親が自分の思い込みで「ただの甘えだ」と決めつけてしまうと、こどもは誰にも味方をしてもらえず、どんどん孤立して自分の殻に閉じこもってしまうことも・・・
だからこそ、「甘え」という思い込みや先入観が出て来た時は、いったんそれを横に置き「なんでこの子は学校に行けないのだろう」と冷静に考えること。
そして、こどもの出しているサインだと受け止め、「不登校」という現象だけに囚われるのではなく、わが子の気持ちやその背景をしっかり見ていくことが大切です。
② 不登校の経験者や専門家の話を聞く
わが子の不登校に向き合うには、同じような経験をした人たちの話を聞くことが、とても大きな力になってきます。
そのため、不登校のこどもを持つ親の会やオンラインコミュニティなどを探し、先輩たちの体験談やアドバイスを聞くために、参加してみるのも良いですね。
もし、不登校を親子で乗り越えた人から「学校に行けなかったことで、こども自身が自分と向き合い、大きな成長をした」などの体験談が聞けると、「学校に行くことが全て」という考え方自体を見直すきっかけになるかもしれません。
また、親自身の気持ちを安定させるためにも、カウンセラーなどの専門家に相談することも大切です。
と言うのも、不登校のこどもの心の中を客観的に理解する手助けが得られたり、こどもへの具体的な対応方法のアドバイスをもらうことが出来るからです。
特に、不登校の原因がわからなくてどうしていいか途方に暮れているような場合は、専門家の知識と経験が力になっていきます。
③こどものペースを尊重する環境を作る
不登校のこどもにとって最も大切なのは、自分のペースで心を休め、回復する時間を確保することです。
親が「早く学校に戻さなければいけない」という焦りを感じていると、その気持ちはこどもにも伝わり、プレッシャーを与えることになってしまって逆効果。
それよりも「学校に行けるかどうかより、今のあなたには、ちゃんと自分の心を守ってあげることの方が大切だよ」と伝えることで、こどもは安心して自分のペースでエネルギーを貯めることができるのです。
そのためには、親子関係を良好に保ちつつ、不登校のこどもが安心して過ごせる家庭環境を整えることが必須です。
【参考記事】
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まとめ
いかがでしょうか?今日は、「『不登校=甘え』の思い込みは本当?不登校を乗り越える3つのヒント」というテーマでお伝えしてきました。
まず、親が「甘え」という思い込みや先入観から解放され、フラットな状態でこどもの本当の声に耳を傾け、何があってもこどもの味方になるという姿勢が大切です。
それによって、こどもが再び前向きに歩み始めるためのエネルギーを貯められる環境が整うからです。そして、親子で不登校を乗り越えるための一歩を踏み出せる(*^^*)
ほら、有名な童話がありますね!《北風と太陽》です(*^^*)
北風をビュービュー吹きまくりプレッシャーをかけるのではなく、太陽のように温かく見守ること。
それが、エネルギー切れを起こしているこどもにとっては一番必要なことなのだと、私は思います(*^^*)
【参考記事】
あなたが1日も早く、今、抱えている悩みから解放されることを願っています。
いつでも私は、あなたを応援しています♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【参考記事】
「女性としての役割」や「こうしなきゃ!」に過剰に囚われている自分に気付き、
ものの考え方や価値観を振り返りながら、行動を変えていくのが
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「なんで私はいつもこどもの機嫌ばかり取ってしまうんだろう・・・」と、
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この記事を書いた人
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~ひきこもりという悩みや生き辛さをチャンスに変えてなりたい自分へと導いていく~
《40代、50代女性専門》チェンジングカウンセラー®の平井いずみです。
現在、鹿児島県在住。インターネットを中心に活動していますが、時々屋久島に出没します。
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すると、これからの未来が明るく見えて来る(*^^*)
あなたも自分の中に隠れているその視点に気付き、ひきこもりという悩みをチャンスに変えて、なりたい自分を目指していく方法を学びましょう。