ひきこもりのこどもにバイトを勧める4つのメリットと親ができるサポートとは?
こんにちは。
《40代以上女性専門》あなたのひきこもりという悩みをチャンスに変えて、
ひきこもりから抜け出すにはどうしたらいいのか?これは難しい問題ですが、もし働くことが出来る年齢に達していた場合、一般的に知られていることの一つが、軽いアルバイトからスタートすること。
実は私には、不登校から5年以上ひきこもりだった息子がいます。その息子がひきこもりから抜け出すきっかけが、まさにバイトを始めたことでした。
彼は働き始めて1年後、バイトを辞めて専門学校に入学。なんと!予定通り2年で卒業し、正社員として就職できました(*^^*)
人生の歩き方は、同級生とはかなり違いましたが・・・息子は、自分のタイミングと自分のペースで、しっかりひきこもりから抜け出し社会に飛び立っていったのです。
このように、エネルギーが貯まってタイミングさえ合えば、ひきこもりのこどもがバイトを始めたことをきっかけにして、社会に出られることはよくありますね(^^)
そこで今日は、ひきこもりのこどもにバイトを勧める4つのメリットと親ができるサポートについてお伝えしていきます。少しでもあなたの気持ちが楽になりますように・・・
目次
ひきこもりのこどもにバイトを勧める4つのメリット
それではまず、ひきこもりのこどもにバイトを勧める4つのメリットについてお伝えしていきます。
①家庭以外の居場所ができる
バイトによって、ひきこもりのこどもの現実が変わる大きなメリットの一つは、家庭以外の居場所ができることだと私は考えています。
ひきこもりのこどもがインターネットの世界でつながる事は、よく知られています。でも、それはあくまでも仮想空間。生身の人間同士ではありません。そのためリアルでは、なかなか家族以外の人間関係を持つことが難しい状況にあります。
実際我が家の息子も、ひきこもりになってからは友達とリアルに会うことは、ほぼ無くなっていました。だから、家族以外の交流は、たまに私や夫の親族と顔を合わせるくらいで・・・
実は、「ひきこもっている」ということは、本人の中に「人に対する不信感」があるということです。そのため、ケースによっては、本人の拒否感が強く家族との交流すら取れない場合もあって。
残念ながら、家庭の中にいても不信感がぬぐえない・・・
こんな場合に、本人が『家庭という居場所』に踏ん切りをつけて、どこか別の場所に居場所を求めようとすることがあるかも知れません。そんな時にも、きっとバイトが一つの選択肢になるはずです。
②経済的な自立
バイトはまた、『働く』ことで『対価』を得られるメリットがあります。
息子が最初にアルバイトをしたのは郵便局。年末年始期間限定で、年賀状を局内で仕分けるバイトです。この時の給料は、ほんの少しでしたが、息子にとっては大きな意味があったと思います。初めて、自分で働いて『バイト代』をもらったんだから(*^^*)
しかも、一緒に働いていた郵便局員さんから、お年玉もいただいたらしくて^^息子からその話を聞いて、とてもほっこりしたのを私は今でも覚えています。
たった2週間足らずの見ず知らずのバイトの子に、お年玉をくれる大人がいたこと。息子はきっと、初めてのバイト先で、人の優しさをしっかり感じてくれたと思います。
そして、初めてのバイトから、またひきこもりに戻って時が過ぎ・・・次に彼は、コンビニでのバイトを開始!
ここで1年間働いて、息子はリアル社会との関わりを持てました。と言っても、順調だったわけではありません。色んなことがありましたが、それらを乗り越えたからこそ、今、社会人として自立している息子がいます。
実は、ひきこもり状態の時、我が家ではずっと息子にお小遣いをあげていて。しかも、それだけでは足らず、色んな理由をつけて、彼は私たち親に借金までしていたのです。経済的にも、息子は完全に親に依存していました。
でも、そんな息子が、コンビニでのアルバイトを開始してから、毎月借金を返済するようになって^^
最初はリハビリ程度の勤務だったので、給料もそんなに頂いていなかったのですが、それでも少しずつ返済。それが、シフトに入ることが増え、夜勤が多くなってからは返済額もどんどん増えていき、1年後にバイトを辞めた時には見事完済!
これは、自分でお金を稼ぐようになり、息子がちゃんと「経済的にも自立しよう」と、責任感をもって計画的に行動し始めていたことが分かります。給料日ごとに減っていく借金の額を見ながら、息子は得意気でしたから(*^^*)
結果的に「親からの借金を自分の力で返済できた」ことって、息子にとってはすごく大きな達成感に繋がったと感じています。同時に、「自分もやればできるんだ!」という経験を積めたことも、自信に繋がっているはずです。
【参考記事】
③自己肯定感が高まる
バイトをすることは、ひきこもりのこどもの自己肯定感を高めるメリットもあります。
長い間ずっと部屋にひきこもり1人で過ごしている時間は、こどもにとって辛く苦しいものではないでしょうか。
みんなと同じことができない自分を責め、親に申し訳なく思って、いたたまれない気持ちを抱いている。真面目なこどもほど、きっとこのような自己否定のループに陥ってしまっているはずです。
でも、そこから何とか抜け出しバイトを始めると、そこで新たに人とのつながりが生まれ、家庭以外の居場所ができる。バイトを通して誰かの役に立ち、誰かを助けてあげることができる。
これって、普通に生活しているとほとんど意識していないことですが、バイトをするまでは、自分の存在が「誰かの重荷になっている」としか思えていなかったこどもにとっては、180度真逆でとてつもなく大きな変化であり、メリットになりますね!
だって、自己否定の状態から一転して、本当に自分を認め、必要としてくれる場所にいる。これは何よりも、本人の自己肯定感を高めていくことに繋がっていきます(*^^*)
あなたは「人は人によって傷つくけれど、人の中で癒される」という言葉を聞いたことがありませんか?まさにこの状態ですよね。人を信じられなくなって、ひきこもる。でも、そこから一歩を踏み出したことで、また、人と関わり、そこで自己肯定感を高めていける!
このサイクルに、あなたのお子さんも乗れたらいいですね^^
④社会復帰への第一歩になる
バイトをすることは、現実社会との接点が持てるというメリットもあります。
そして、リハビリ感覚でバイトによって少しずつ社会との繋がりを広げていき、それが結果として、社会復帰の道に続いていく可能性があります。
息子は、バイト先で年上の常連さんから、いろんなアドバイスを受けていると教えてくれていました。そして、バイトを半年続け体力に自信が持てるようになったことで、私は息子から「専門学校に行きたい」と告げられたのです。
考えてもいなかったので驚きましたが、本当にうれしかったです(*^^*)そして、夫婦で応援することを息子に伝え、専門学校に入学するための準備は、全部本人に任せて見守りました。
実はこれって、以前の私だったら考えられません。息子の先を歩き、私が彼の通う専門学校を決めていたかも知れないくらい、とんでもない過干渉でしたから(;’∀’)
でも、息子のおかげで私も成長!この頃には、息子を信じて見守ることが出来ていたのです。彼のペースで歩いていくことが、息子にとって一番大切だと分かったからです。
バイトを始めたことがきっかけで、息子は自分で決めて、自分で選んだ専門学校を卒業して就職!しっかり、社会人として自立しました。つまり、バイトが息子の社会復帰の第一歩になったことは、まぎれもない事実です。
親ができるサポート
次に、親ができるサポートについてお伝えしていきます。
①こどもがバイトをしようと思える環境を整える
親が出来るサポートで1番大切なのは、ひきこもりのこどもが「バイトをしてみようかな」と思えるくらいにエネルギーを貯められる環境にしていくこと。つまり、こどもにとって、居心地の良い家にすることです。
私たち大人でもそうですが、エネルギー切れを起こしているこどもにとっては特に、家が安心安全なくつろげる場所であることが必要です。
外って、何が起きるかわかりません。そして、それは良いことばかりでは無いですよね。当然傷付くこともあれば、悲しいこともある。
でも、それでも外に出て行けるのは、家という安心安全な、守られた居場所があるからです。そこで、私たちはリラックスしながら、また、外に出て行くためのエネルギーを充電できるということ。
と言うことは、こどもが「外でも戦い、家でも戦わなければいけない」となったら、外に出ていく気力がなくなるのも当たり前です。
そこが分からなくて、息子が不登校になった当初、何とか学校に行かせようと思いっきり戦っていた私でした。当時の我が家は、息子がエネルギーを貯められる場所ではなかったのです。
だから結局息子は、学校に行っても続かない。退学後に予備校に行っても続かない。そんなことを繰り返したのだと、今なら分かります。そこに気付くまでに時間がかかり、息子は5年以上ひきこもり状態でしたが、それでも親が対応を変えたことで、ちゃんと社会人として自立出来ました。
こどもの自立を望むなら、「バイトにでも行ってみようかな」と、こどもが外に目を向けるだけの元気を貯められるような環境に、家を整えていくこと。これが、失敗を繰り返してきた私からあなたに、今一番伝えたいことです。
②バイトを始める前の親のスタンス
こどものエネルギーが貯まったら、いよいよこどもが現実的に動き出そうとします。この段階で大事なのは、親が焦らないこと。
もしかしたら、こどもの本音ではなく親を試している可能性もあります。あくまでも、こどもが自分のペースで進めていくのを見守るスタンスを忘れずに。
そして本当に動き出したら、色々準備をすることが出て来ます。でも、こどもにとっては何もかもが初めての経験なので、よく分からない。そのため、順序だてて伝えていくことが大切です。
息子の場合は、面接のための履歴書作りから大変で・・・
「小学校に入学したの何年?」「退学したのいつだっけ?」「ここに何書けばいいの?」の質問攻めにあったり、頼まれて証明写真を撮りに連れて行ったりして、本当にてんやわんやで(笑)その都度、一緒に調べながら、クリアしていきました。
これって、何でもないことのようですが、息子が「分からない事をちゃんと聞ける」ような親子関係になっていたから、クリア出来たのだと思います。
以前の私だったら「はぁ~!?それくらい自分で調べなさい!」って切り捨てていただろうし、それ以前に、私の対応を読んでいる息子が、わざわざ聞いてくることは無かっただろうなと思うのです。と言うことは、「バイトをする段階まで進めない」ということ。
つまり、①でお伝えした「こどもが家で元気にエネルギーを貯められる環境を整えること」には「親子関係を改善すること」も含まれているのが分かると思います。
そして、履歴書が出来上がっていざ面接。これも、ひきこもっていた本人にとっては、すごくハードルが高いことは間違いありません。
だから、親がむやみにプレッシャーをかけないように気を付けましょう。過剰に期待せず「面接は何回落ちても当たり前!」くらいに考えていてくださいね。本当に面接に行けたなら、それ自体が本人にとっては超ミラクルなことなのです(*^^*)
③バイト開始時の心構え
面接に通ったら、いよいよアルバイト開始ですね。この段階でも、親が焦らないことをしっかり意識しておくことは大切です。
同時に、ひきこもり期間が長ければ長いほど、本人が考えている以上に体力が落ちている場合もあります。他者とのコミュニケーションに対するハードルも、高くなっていることが想像できますね。
そのため、心身両面でのリハビリとしての時間が必要と捉えておく必要があります。最初から一気に飛ばすと、後で息切れをしてしまうことも・・・だから状況によっては、本人にも焦らないように伝えていく必要があるかも知れません。
実は、息子がまさにそうで・・・彼がバイト先にコンビニを選んだ理由は、夜勤で入ると時給が高かったからです。そのため、ゆる~いリハビリシフトに対して「お金が稼げない!」と、本当に文句を言っていました。
これは、ひきこもりだった息子に対する店長さんの配慮だったと思いますが、最初の頃は1回3時間程度で、週に2~3回の出勤。息子は「シフトの間が空き過ぎて、教わったことを忘れちゃうよ!」「こんなんじゃ、全然給料もらえない!」なんて言って・・・
最初は愚痴ばかりでしたが、私は「そうなんだね」「それは大変だねぇ」「それじゃ、辞めたくもなるねぇ」などと、決して否定せずに文句を聞き続け・・・息子の気持ちを受け止めつつも、私としては「心身を慣らしていくことも大事」というスタンスは崩さなかったです。
④バイト開始後の継続的な見守り
こどもがバイトを始めたら、そこで見守りは終わり!ではありません。
ひきこもりだったからこそ、親としては継続して見守りながら、必要な時にはサポートする心積もりがあるといいですね。
とは言え、そのバイトを続けさせることが目的の見守りではありません。この段階でも親としては、焦らず本人の意思を尊重していくことが大切です。
私たち昭和世代の親には、「石の上にも3年」ということわざが、ばっちり刷り込まれていることが多いです。当然私自身も、息子のことで悩んで学び始める前までは、この考え方に縛られていました。
でも、本人が実際にやってみて、初めて自分には合わなかったと分かることもある。体力的に続かないということだってあり得ます。何せ、初めてやることだから、想像もつかないんですよね。
そのため、基本的には、やはり、親としては「何とか続けさせよう!」と頑張るのではなく、焦らず見守る姿勢が必要です。
最初の頃は、本当に辞めたがっていた息子がバイトを続けられたのは、逆に「いつでも辞められる」という安心感があったからだと思うのです。その結果「今週も夜勤が〇連勤だよ!あ~忙しい」なんて言うくらい、バイトを頑張れる息子になっていったのですから(*^^*)
バイトに行くのは、こども本人です。親としては、そこで働くのも辞めるのも、本人の意思を尊重する柔軟な考え方でいることが大事ですね。
まとめ
いかがでしょうか?今日は、ひきこもりのこどもにバイトを勧める4つのメリットと親ができるサポートについて、具体的にお伝えしてきました。
バイトを通じて誰かの役に立ち、誰かに喜んでもらえることは、間違いなく本人の成功体験につながっていくはずです。そして、それが自信になっていく。
でも、ひきこもりのこどもは、あなたが考えている以上に、自分の将来のことで思い悩んでいるのではないでしょうか?だからこそ、「失敗したらどうしよう・・・」と、余計に足がすくんで動けなくなっているのかも知れません。
と言うことは、大切なのは「失敗することを怖がらなくてもいいんだよ」「最初は誰でもうまくいかなくて当たり前」「うまくいかなかったら、その時また考えよう」というメッセージを、日常のささいな出来事を通して伝えていくことです。
バイトをすることは、本人にとってすごく勇気がいることです。そのため、いきなりそこで伝えるのではなく、その前に色んな体験を通して少しずつ伝えていきましょう。
たとえば、料理をすることは良いチャンスになりますね!
うまくいけば「ありがとう~美味しいよ♪」でOK!こどもの自信に繋がっていきます。
そして、上手に出来なかった時もまたチャンス!
「作ってくれたことがうれしいよ」と伝えて、先ほどの言葉かけをしていきます。そうすることで、こどもは「失敗してもいいんだ」「お母さんは失敗しても、怒らず受け止めてくれる」と認識していきますね。この体験が重要です。
また、ひきこもりになるこどもは、繊細で優しい子が多いです。だからこそ、自分に厳しかったりする。
そこで、親自身が自分の失敗談を笑いながら話すことなども、とても良いですね!「なんだ!偉そうにしてるけど、お母さんも失敗ばっかりしてたんだ~」って思われる位が、ちょうど良いかもです(笑)
親として、ひきこもりのこどもの将来が心配で不安な気持ちは、とてもよく分かります。だからこそ、今あなたに出来ることを焦らずやっていきましょう。これから先の日常生活の中で、こどもが柔軟な思考になれるような関わり方をしていくことを、ぜひ意識してみて下さいね。
あなたが1日も早く、今、抱えている悩みから解放されることを願っています。
いつでも私は、あなたを応援しています♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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この記事を書いた人
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~ひきこもりという悩みや生き辛さをチャンスに変えてなりたい自分へと導いていく~
《40代、50代女性専門》チェンジングカウンセラー®の平井いずみです。
現在、鹿児島県在住。インターネットを中心に活動していますが、時々屋久島に出没します。
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