『人は、人を浴びて人になる』を読んで思うこと
こんにちは。
《40代、50代女性専門》
ひきこもりという悩みをチャンスに変えて、
チェンジングカウンセラーの平井いずみです。
今日は、私からあなたへおすすめの本を1冊ご紹介したいと思います。
あなたは、夏苅郁子(なつかりいくこ)さんという方をご存じでしょうか。
夏苅さんは、[児童精神科医、医学博士]という肩書きをお持ちです。
それに加えて、精神疾患だった母親を持った[家族]であり、
さらに、ご自身も精神疾患を発病し、2度の自殺未遂までした経験のある[当事者]です。
そのため、友人から
「夏苅さんは、家族・当事者・精神科医のトライアスロンをやってきたんだね」
と言われたそうです。
今、人間関係で傷付いている方って、沢山いらっしゃいますよね。
そして実はその奥に、家族(特に親)との関係性が潜んでいたりします。
私自身、母親との関係で悩んでいた時期があり、
その経験の中で、心の回復にとって必要なものは
“人の温かさ” や、“人との関わり” だということを実感しました。
だからこそ、この本のタイトルを読んだ時に激しい共感を覚えて、すぐに購入したのです。
そして読み進める中で、
「この本に助けられる方が、たくさんいらっしゃるのではないか」
そう感じました。
と言うのも、人間関係の悩みを抱えているだけでなく
今の社会では、多くの方が精神疾患で苦しんでおられる現実もあります。
だけど、そこから回復するチカラが私たちの中にはある。
そのことを、是非あなたにも知って欲しいのです(*^^*)
自分を、家族を諦めないで欲しいのです☆彡
そこで今日は、『人は、人を浴びて人になる』という本についてご紹介していきます。
この本に書かれている内容とは
本書で夏苅郁子さんが伝えたいこと。
それは、私自身も実際に体感していますが、
まさに、タイトル通り『人は、人を浴びて人になる』ということだと思います。
まず、まえがきの中で、夏苅さんは下記のように伝えています。
私は今、精神科医として、地域医療や発達障害のお子さんの治療に携わっています。診療所に来る患者さんの中には、家族の歴史に翻弄されて家族を憎み、そんな自分に嫌悪感を持ち、自分に自信を持てない方が多くいます。
こうした方々に生きる意欲を与えられるのは、薬ではないと、私は思っています。人が経験した記憶や感情まで「なかったこと」にする薬はないからです。
【出典:人は、人を浴びて人になる 6ページから抜粋】
人から受けた悲しみや人との関係で生まれた憎しみ・虚無感は、やはり「人との関係」によって修復されていくと思います。
この本では、私の回復を助けてくれた、私の「大切な人たち」を紹介します。
本を読まれた方々が「人が回復するとは、どういうことか」へのヒントを得て、大切な人と出会い、それぞれの人生の回復を手にされることを願います。
【出典:人は、人を浴びて人になる 7ページから抜粋】
このように、私たちは自分の傷付いた心を、人の中で癒しながら回復していけばいいのです。
一人で頑張る必要はありません。
誰かに話すこと、誰かに頼ること、誰かに助けを求めること。
これらは決して、恥ずかしいことではないのです。
そして、誰かに自分の「大切な人」になってもらうだけでなく、
いつか自分自身が、誰かの「大切な人」になる時がきっとやって来ます。
その時には、私たち自身が「想像力」を意識していく必要がある、と伝えてくれています。
他人の苦労は追体験できない。しかし、その人の生きていく哀しさや苦しさを共に「雨に濡れるように」素直に受け止めてもらうことで、その人は「一人ぼっちではない」と思うことができる。「一人ぼっちではない」と思えることは、その人が立ち直るためのとても大きな力になる。
【出典:人は、人を浴びて人になる 146ページから抜粋】
勝手に自分の価値観で判断するのではなく、
「その人自身がどう感じているのか」を、素直に受け止めることが必要なのです。
私たちは、一人ひとり違う存在です。
ということは、感じ方も考え方も価値観も違うという前提が必要なのです。
だからこそ、夏苅さんが伝えてくれていることの大切さが分かります。
そして、どうしても悩んでいる時、私たちは視野狭窄に陥ってしまい、
そこから抜けられないと考えがちです。
だから余計に苦しんでしまう。
そんな中で、「自分自身が行動を起こすことの大切さ」を伝えてくれています。
不幸やどうしようもない困難に襲われた時、人はそれが果てしなく続くと思ってしまう。でも、実は小さな横道がある。この本で紹介した人たちとの出会いのきっかけとなったのは、誰でもない私自身が起こした行動だったと気がつく。先の見えない中で、何のあてもなく起こした行動だった。
【出典:人は、人を浴びて人になる 203ページから抜粋】
その小さな変化を大切に、勇気を出して一歩踏み出す、それが一時だけだったと落胆せずに大切にしていけば、それが先に続く大事な一歩になる。一つの出会いがまた別の出会いを呼んでくれる。一歩動いただけで、見える世界が違ってくる。
【出典:人は、人を浴びて人になる 205ページから抜粋】
自分自身の一つの行動が、次の出会いにつながっていく。
それらの点と点が線になり、いつの間にか私たちは回復していくと伝えてくれています(*^^*)
『人は、人を浴びて人になる』を読んで思うこと
この本には、今では『虐待』として、すぐに対応を求められるのではないかというような、
夏苅さんの子ども時代のエピソードが、数多く書かれています。
そして、そこからの回復のために出会ってきた「大切な人たち」とのストーリーが、
12項目に分けられ、それぞれの人との出会いが紡がれていきます。
実は、この「大切な人たち」の中に、
「コロ」という子ども時代の愛犬が出てくるんですね^^
だから、私は「大切な人たち」って、
「人」に限定する必要はないのかなと感じました。
たとえば、本だったり、花だったり、ぬいぐるみだったり、子どもの頃に使っていた毛布だったり。
とにかく、自分にとって「心地よくて、大切な存在」ということなんですよね^^
それに、対象が物だったとしても、その背景にはきっと「人との関わり」があると思うからです。
私自身、子どもの頃には何匹も猫を飼い、
その猫たちに寂しさや悲しみを癒してもらっていた経験があり、
「コロ」を「大切な人たち」として考えておられることに、とても共感しました。
また、息子のことで悩んでいた頃も、今も、
我が家には変わらず猫がいて、私や家族の心を癒してくれています(*^^*)
実は、私が母との関係性に違和感を持ち始めたきっかけは、
息子の不登校・ひきこもりという問題が起きたことでした。
「息子の問題だから、息子をなんとかしないといけない」と考えていた当初の私。
でも、息子のことをきっかけに様々な学びを続ける中で、
私は「私の中にくすぶっていた様々な思い」を見付けることになって・・・
そしてその1つに、母との関係性がありました。
やがて私は「息子の問題」ではなく、「私自身の問題」だったことに気付き、
苦しみながら、母との関係性を見直していったのです。
振り返ってみると、私自身もその時その時で
たくさんの「大切な人たち」との出会いがあったからこそ、
「今の私」に、なっていることを実感します。
私の人生の支えとなり、味方になってくれた大切な大切な存在。
決して、私を否定せず、悩み苦しんでいる私自身を、そのままで受け止めてくれた「大切な人たち」。
その全てとの出会いがあったからこそ、今、私はここにいる。
本当に感謝です☆彡
でも、実は、夏苅さんにとっての「大切な方たち」は、
味方をしてくれる優しい方との出会いだけではありませんでした。
『医師を目指すきっかけとなった中学時代のいじめっ子達』も、
「大切な方たち」としてあげています。
その子達と同じ高校には行きたくない気持ちが、頑張る原動力になっていたのですね。
「出来事をどう捉えるか」によって、
まったく違う結果になっていくことがよく分かります。
確かに私自身も、悔しさや悲しさ、憎しみや妬みなどの
マイナスの思いをバネにしたから頑張れたこともたくさんあったよね・・・
この本は改めて、そんなことを考える機会を私に与えてくれました。
いかがでしょうか?
今日は、『人は、人を浴びて人になる』という本をご紹介しました。
夏苅さんの思いが、少しでもあなたに伝わっていたら嬉しいです^^
私たちは、人によって傷付いた心を癒していけるのです。
そのために、自分自身が行動を起こすこと。
私自身も、改めてこの大切さを再認識できました。
でも、いきなり「大きな一歩を踏み出さなければいけない」と自分を追い詰めるのではなく、
少しずつ少しずつ、スモールステップを積み重ねること。
自分のペースで歩くこと^^
これが、大切です。
決して慌てず焦らず、時にはゆっくり深呼吸しながら進みましょう(*^^*)
あなたの、「大切な人たち」は、どんな人ですか?
ここら辺でちょっとあなたの人生を、
振り返ってみる時間を取ってみるのも良いかも知れませんね^^
いつでも私は、あなたを応援しています♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
~あなたが、ひきこもりという悩みで苦しんでいるなら『チェンジング・カウンセリング』がお役に立てると思います~
この記事を書いた人
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~ひきこもりという悩みや生き辛さをチャンスに変えてなりたい自分へと導いていく~
《40代、50代女性専門》チェンジングカウンセラー®の平井いずみです。
現在、鹿児島県在住。インターネットを中心に活動していますが、時々屋久島に出没します。
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あなたのひきこもりという悩みは、お子さんやご家族がひきこもっているからでしょうか?それとも、ご自身がひきこもっているということでしょうか?
ひきこもりという悩みから抜け出すには、どちらの場合においても、まず自分自身が自由になることが必要です。そのために大切な視点が「女性としての役割」や「女らしさ」への囚われ。それが「こうしなきゃ!」と、自分で自分を追い詰めてしまうことに繋がっているからです。
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