不登校→留学で失敗しないために|親が知っておくべき3つのポイント

こんにちは。
『不登校・ひきこもりの母親専門』チェンジングカウンセラーⓇの平井いずみです。
わが子の不登校の状態が長引くと、変化の兆しが見えない生活の中で、
「もう、今の環境ではどうにもならない気がする・・・」
「この子に、リセットできる場所を与えてあげたい・・・」
「新しい環境・新しい人間関係・新しい文化の中で、本来の力を取り戻せるかもしれない・・・」
このように考え、親が「海外留学」という選択肢に、暗闇の中で差し込む一筋の希望の光を見出そうとすることもありますね。
実は・・・かつての私自身がそうだったのです。
でも、留学は決して不登校のための“魔法の解決策”ではありません。
適切な準備や見極めがなければ、むしろ失敗してしまい、こどもがさらに自信を失ってしまう可能性もありますね。
そこで今日は、私の体験も踏まえて「不登校→留学で失敗しないために|親が知っておくべき3つのポイント」というテーマでお伝えしていきます。あなたの心が少しでも軽くなりますように・・・
目次
不登校でも受け入れてくれる留学先はある?
それではまず、不登校でも受け入れてくれる留学先があるのかどうかをお伝えしていきます。
実は私が高校生の頃、同じクラスの同級生が海外留学に行ったことがありました。
渡航先は、私の住んでいる自治体と姉妹都市になったところ。
このように、海外留学は以前からありますが、在学中の生徒が行くケースがほとんどだったと思います。
もちろん、引き続きこのパターンはありますが、不登校が増加するにつれて、「不登校生徒」の受け入れに、積極的なプログラムも増えています。
また現在では、短期留学や長期留学など『不登校生のための留学サポート』を実施している団体も数多くありますね。
それらの団体には、語学留学だけでなく、高校交換留学など現地の単位が日本の在籍校の単位として認められるものや、現地の高校を卒業できるものなど、色々なプログラムがあって、留学の選択肢はますます広がりつつあります。
とは言え、海外と一口に言っても、留学先の環境はさまざまです。
「ここに行きたい!」とか「この子には、ここが合いそう」と、直感で選ぶこともあるかも知れませんが、実際には現地の対応やサポート体制の違いは、大きく留学後のこどもの生活に影響を与えます。
でも、パンフレットやホームページを見ただけでは、分からないこともたくさんありますね。
そこで、情報収集を丁寧にしっかり行い、可能なら実際に親子で団体に行って、直接、不登校経験のある生徒の受け入れ実績があるかを確認したり、体験者の話を聞いたりすることも大切です。
留学について親が知っておくべき3つのポイント
それではここから、留学について親が知っておくべき3つのポイントを、私の体験も踏まえてお伝えしていきます。
① 留学に対するこどもの意思を尊重する
まず1つ目は、留学に対するこどもの意思を尊重すること。
実は、親の「環境を変えさえすれば、この子も変われるかもしれない」という想い。
私もそうでしたが、そんな想いから『留学』という選択肢にたどり着いた人も多いと思います。
そして、親がどんどん話を進めてしまうことってありますね。
でも、知らない海外に1人で留学するのは『こども』なのです。
そのため、「なぜ留学なのか?」「どんな変化を期待しているのか?」などの考えがないと、行った先で本人が迷子になってしまう可能性も・・・
だから、こども自身が
「日本の学校に戻るのは難しいけど、勉強は続けたい」
「誰にも縛られず、ゼロから人間関係を築きたい」
「海外の文化に触れながら、新しい学びをしたい」
などの考えを持っているのか。
それともただ、今の現状からちょっと離れてみたいだけなのかなどの、こどもの意思を確認する必要があります。
そして、こどもの意思に応じて、短期留学なのか長期留学なのか、それともいったん見送るのかなどの方向性を一緒に考え、最終的にはこどもの意思を尊重する姿勢が大切です。
つまり、親子それぞれの想いや希望にズレがあるまま話を進めると、後で「こんなはずじゃなかった・・・」という結果になることもあって・・・
実は、我が家の場合がまさにこのケースでした。
息子は、高校1年の秋ごろから五月雨登校になり、冬休み明けには完全不登校に突入。
今振り返ると、当時の不登校だった息子はエネルギーも切れ、海外留学など全く考えていなかったと思います。
でも、どうしたらいいか分からない不安の中で出てきた『留学』という希望の光に、私が飛びついてしまいました。
そして息子に提案し、私が積極的に動いて先導。
ところが、実際に準備に入りプロフィールなどを作成し始めた段階で、息子が「留学しない」と言い出して頓挫。
つまり、留学は『不登校の息子』の希望ではなく、『私』の希望であり願いだったのです。
そして息子は、不登校から復学できないまま2年生の学年末で退学し、所属が無くなりひきこもりに・・・
私のように、親がこどもの想いを後回しにして、良かれと思って自分の想いで突っ走ってしまうと、結果的に状況が悪くなり、親子関係まで悪化させてしまいかねません。
そこで、親の「留学ありき」という考えは一旦横に置き、「この子の人生に何が必要か?」という原点に立ち返って、親子でしっかり話し合ってみてくださいね。
うまく言葉にできなくても、「一緒に考えていこう」という姿勢こそが、不登校のこどもにとって『心の安定』に繋がるはずです。
②留学に向けて「本人の心と体が整ってきたか」を見極める
続いて2つ目は、留学に向けて「本人の心と体が整ってきたか」を見極めること。
つまり、自分で自分の生活を管理できるか、基本的な生活習慣ができているかがポイントになってきます。
「留学すれば、この子も前向きになるはず」親がそう願う気持ちは、とてもよくわかります。私もそうだったので・・・
でも、いきなり新しい環境に飛び込むことは、私たち大人にとっても大きなストレスですね。
ましてや、これまで不登校で自信を失っているこどもにとっては、心身の準備が整っていないままの留学は、かえって苦しみやつらさを深めてしまう可能性もあるのです。
そのため、
◎起床・食事・就寝などの基本的な生活リズムが整っているか
◎身の回りのことがある程度ひとりでできるか
◎自分の気持ちや困りごとを、誰かに伝える力が少しでもあるか
これら、海外で生活していくうえでは欠かせない『本人のチカラ』を見極めることは、とても重要です。
もちろん、完璧にできる必要はありません。
とは言え、こどもの状態を客観的に見ながら「今なら大丈夫か」を見極めることは、親としての役割でもあります。
家庭内でも、ある程度生活リズムが戻っている、最低限のコミュニケーションがとれている、といった状態がひとつの目安。
もちろん、必要なら、まずは国内で少しずつ外に出る機会を増やし、ステップアップしていく道も・・・
焦らなくても大丈夫。大切なのは、『わが子』のタイミングなのだから。
そのタイミングが、「本人の心と体が整ってきたとき」ということを、しっかり意識しておきましょう。
③ 親が過干渉にならない姿勢を身につける
最後に3つ目は、親が過干渉にならない姿勢を身につけること。
「心配でたまらない」「何かあったらどうしよう・・・」このように、わが子の心配をするのは、親なら当然の感情ですね。
でも、その気持ちがあまりにも強すぎると、つい口を出しすぎてしまったり、先回りしてこどもの意思を奪ってしまったりすることにも繋がりかねません。
だから、『留学』という選択は、物理的に「親子の距離を離す」機会でもあるのです。
と言うことは、親が“わが子を手放す勇気を持てるか”が、問われる機会とも言えますね。
つまり、何か現地でうまくいかないことがあっても、これまでのようにすぐに親が出ていくことはできません。
そこで、親が「信じてるよ」「困ったらいつでも連絡してね」という距離感で関われるかが、ポイントなのです。
こどもが「自分で考え、選んでいく力」を育むためには、親が不安を抱えながらも一歩引いて見守る姿勢がとても大切です。
もちろん、まったく口出ししないという意味ではありません。
必要な時には、しっかり手を差し伸べる“安心の存在”になるために、わが子のSOSにはすぐに応えること。
それがこどもにとっては、何よりも大きな支えになります。
留学って、ある意味親子にとっては、“大きな成長をもたらしてくれるチャンス”でもあるのです。
まとめ
いかがでしょうか?今日は、私の体験も踏まえて「不登校→留学で失敗しないために|親が知っておくべき3つのポイント」というテーマでお伝えしてきました。
不登校のわが子に対して、「この子を何とかしなきゃ」という想いが強すぎると、つい焦って選択を急いでしまいがちです。
でも、不登校のこどもが立ち上がるには、「信じて待つ親」と「自分の意思で選択するこども」の、両方がセットで必要なのです。
もしあなたが今、「どうしたらいいか分からない」と感じているなら、焦らなくても大丈夫。
実は、高校休学中を含めると、7年近くひきこもりだった息子ですが、いつの間にか彼のペースで自立の道を歩み、今では10年以上、社会人として元気に働いています。
しかも、驚くことに息子の『留学未遂騒ぎ^^』は、決して無駄だった訳ではなく・・・
と言うのも、息子のことで選択肢に出てきた留学を、その後なんと娘が行きたいと言い出し、本当に彼女は11ヶ月海外留学したのです。
何が、誰に、どんな影響を与えていくかは、本当にその時には分からないものですね。
だからこそ、今苦しんでいるあなたたち親子も、希望を持ち続けて欲しいと私は願っています(*^^*)
わが子にとって最適な道を、あきらめずに一緒に考えていきましょう。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を書いた人

- チェンジングカウンセラー®
-
~ひきこもりという悩みや生き辛さをチャンスに変えてなりたい自分へと導いていく~
《40代、50代女性専門》チェンジングカウンセラー®の平井いずみです。
現在、鹿児島県在住。インターネットを中心に活動していますが、時々屋久島に出没します。
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