不登校からひきこもりになる前に|親が“今すぐできること”5選

こんにちは。

 

不登校・ひきこもりの母親専門『チェンジングカウンセラーⓇ』の平井いずみです。

 

「このまま不登校が続いたら、ひきこもりになるのでは・・・」

「この子のために何かしたい。でも何をすればいいのか分からない」

そんな思いを抱えながら過ごしている方も多いのではないでしょうか。

実は、私自身もまったく同じ気持ちで揺れていた時期がありました。

 

今や不登校は小・中学生だけで35万人を超え、決して珍しいことではなくなっています。

 

とは言え、現実にわが子が元気を失っていく様子を目の当たりにすると、親として将来への心配が膨らんでしまうのも当然。

そして、不登校とひきこもりをつなげ、ますます不安に囚われていく。

確かに息子も、高校を退学したことで所属先がなくなり、そのまま自宅にひきこもる時期が長くありました。

 

でも、まず最初にお伝えしたいのは、『不登校とひきこもりは一直線ではない』ということ。

不登校だからといって、必ずひきこもりになるわけではありません。

親の関わり方や家庭の雰囲気によっても、その後の状況は変わってきます。

 

だからこそ、今の段階で整えられることがたくさんあるのです。

わが子の未来の方向性が変わる大切なタイミングが、まさに“今”なのかも知れませんね。

 

そこで今日は、私自身の実体験と相談現場での支援経験をもとに、親が今すぐできる5つの関わり方をお伝えします。あなたの心が少しでも軽くなりますように・・・

 

不登校とひきこもりの違いは?

不登校とひきこもりの大きな違いは、まず『学校に在籍しているかどうか』です。

 

文部科学省では「(病気や経済的理由によるものを除いた)年間30日以上の欠席」を不登校、
【引用元:別添3 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(平成28年法律第105号)から抜粋】

厚生労働省のガイドラインでは「6か月以上、社会的参加を避け、家庭にとどまり続けている状態」をひきこもりと定義しています。
【引用元:ひきこもりの評価・支援に関するガイドラインから抜粋】

 

また、不登校の子は学校には行けないけれど、家では普通に過ごせることも多く、買い物に行けたり、好きなことには取り組めたりする場合もあります。

 

一方、ひきこもりは、外に出ることそのものが負担になっていて、人との関わりから距離を置くような状態が多くなりますが、家族とは良好な関係性を築けていることも。

ただ、場合によっては家族とも距離を取ったり、部屋にこもる時間が長くなったりするケースもあり、本人の孤立感が深まってしまう可能性もあります。

 

とは言え、これは“必ずそうなる”という意味ではありません。

むしろ、不登校の段階で整えていくことによって、ひきこもりに進む可能性は下げられます。

家庭が、本人にとって安心を感じられる居場所かどうかが、大きなポイントです。

 

ひきこもりに向かいやすいサインに気づくには?

ひきこもり状態に向かう前には、気付きにくい前兆が見られますが、親は日常の延長として、つい見逃してしまいがちです。

 

たとえば、

・家族との会話が以前より少なくなっている

・自分の部屋にいる時間が自然と増えている

・外出を嫌がるようになってきている

・音や人の視線に敏感になっている

・生活リズムが乱れ、昼夜逆転が続いている・・・

 

「最近なんとなく元気がないな」「以前より笑顔が減った気がする」という感覚が続く場合も、心が少し疲れているサインかもしれませんね。

 

この時、大切なのは、“怠けている”のではなく、心のエネルギーが落ちている状態として見ることです。

また、これらはあくまでも「前兆」であって、手遅れなわけではありません。

気付けた今こそ、関わり方を変えて整えていけば、十分に回復していけます。

親が“今すぐできること”5選

 

ここからは、親が今日からできる5つの関わり方をご紹介します。どれも特別なことではありませんが、続けることで確かな変化が生まれるはずです。

 

① 不登校の子にとって家庭を安心できる居場所にする

不登校の子の多くは「行けない自分はダメなのでは」という自己否定感を抱えています。

そのため、親の表情や声のトーンに敏感になりがちです。

 

だからこそ本人にとっては、『家庭だけは“責められない場所”であること』がとても大切。

 

私たち大人だって、緊張して落ち着かない場所にいると、居心地が悪くて不快な感覚になりますよね。

 

そこで、

「学校のことはいったん置いておいて大丈夫だよ」

「あなたのペースでいいんだよ」

こうした言葉を、表情や態度とともに伝えることで、こどもの緊張はゆっくりほどけていきます。

 

「あなたのペースでいいんだよ」を、言葉以外の部分でも意識する方法を具体的にお伝えしている記事です。→【関連記事】見守ることと監視することのちがいとは?

 

② アドバイスではなく“こどもの状態をそのまま伝える言葉”で関わる

私たち親は、不安が大きくなるほどつい余計な一言でアドバイスが増えてしまいがちです。

 

そして

「早く起きないと生活リズムが戻らないよ」

「今日は学校どうするの?」

などと、声をかけてしまうことがありますよね。

 

でもこうした言葉は、本人にとって“プレッシャー”になり、より心がすり減ってしまうことに繋がってしまいます。

 

そこでお勧めなのが、“今の本人の状態をそのまま言葉にして伝える”関わり方。

 

「今日は昨日より顔色が良さそうだね」

「静かに過ごしたい感じなのかな」

このように、親自身の価値観を付け加えたアドバイスではなく、シンプルに目の前のこどもの様子を伝えるだけでOK。

 

そうすると、こどもは「理解してもらえた」という安心感を得やすくなり、心の緊張がほぐれていきます。

 

③ 親自身の疲れとストレスを軽くする

不登校は、どうしても親・・・特に今の日本社会では、母親が一人で抱え込みやすい問題です。

 

そしてこどもは、親の表情の変化に非常に敏感。

親が疲れていると、「自分のせいで苦しんでいる」と感じさせてしまうことがあります。

 

だからこそ、親自身のケアが欠かせません。

実は、親自身のケアは“こどものケアの一部” と、考えてもいいくらい大切なことなのです。

・信頼できる誰かに話す

・休める時にしっかり休む

・ゆっくり散歩をしながらリラックスする

・感情を吐き出す・・・

 

無理のない範囲でこのようなセルフケアを実践し、あなたの気持ちに余裕が生まれると、その変化は必ずわが子にも伝わっていきます。

 

親がストレスを減らし、自分の心のケアをするための具体的な方法を書いている記事です。→【関連記事】ひきこもりの子を支える母のストレス発散法と心の重荷を下ろす考え方

 

④ こどもが気づかない“良い変化”をフィードバックする

不登校の子は自分に自信がなく、『ダメな自分』のまま、ずっと何も変わらないと思ってしまいがちです。

ところが、本人には気付けなくても、実際は毎日の生活の中で少しずつでも変化は起きているはず。

 

・部屋からリビングに出てこられた

・家族と一緒にご飯を食べられた

・「おはよう」と、朝の挨拶をしてくれた・・・

こうした変化を親が言葉にして伝えることで、「自分は変わってるんだ!」という感覚が芽生えていきます。

つまり、自分では気付けないからこそ、親が言葉にして本人に伝えてあげることがポイント。

そうすると、こどもは「自分も変わっていけるんだ。ダメなままじゃないんだ」と少しずつ感じられるようになっていきます。

 

またその時に、

「さっき一緒にお茶ができて嬉しかったよ」

「リビングで一緒に過ごせて楽しかったよ」などと、プラスの言葉かけを追加することも、意識してみましょう。

 

その積み重ねが、こどもの自己肯定感をゆっくり回復させていきます。

 

⑤ 一人で抱えず、早めに専門家のサポートを使う

ひと息ついて、ここで大切なことをお伝えします。

 

不登校やひきこもりは、時間が経てば経つほど“親子だけでの調整”が難しくなっていく場合があります。

長引けば、親子で疲れ切って無気力になってしまう場合もあれば、その状態で落ち着き、まるで“凪”のように止まってしまうこともあって。

 

実際、わが家はまさに後者で、「何も起きない」「動かない」日々が何年も続きました。

だけど、そんな状態でも、私自身がカウンセリングや心理学等の様々な学びを積み重ねたことで、少しずつ息子の変化につながっていったのです。

 

だからこそ、「困ってから」ではなく、

「このままだと固まりそうだな・・・」と感じたタイミングで、専門家のサポートを使ってほしいと考えています。

 

専門家が入ると、

・親のどんな関わり方が安心につながるのか

・わが子の心では何が起きているのか

・家庭で何を調整すると回復しやすくなるのか

が、分かりやすく言語化されます。

 

家族だけで悩んでいた時には全く動かなかった状況が、外部の視点がひとつ入るだけで驚くほど変わり始めることも珍しくありません。

 

数回の相談だけで親子関係が回復し、こどもが少しずつ外の世界を意識し始めるケースも実際にあります。

 

「このまま同じ日々が続くのかな・・・」

そんな不安を抱えているあなたにこそ、ぜひ知っておいてほしい視点です。

 

凪のような日々が続くことに不安を感じるあなたは、こちらも参考にしてください。→【関連記事】『凪(なぎ)』のような日々が不安に感じるあなたへ

 

まとめ|ひきこもりになる前に知っておいてほしいこと

いかがでしょうか?今日は、「不登校からひきこもりになる前に|親が“今すぐできること”5選」というテーマでお伝えしてきました。

 

不登校は、決して“失敗”ではありません。

ひきこもりだって、“人生終わり”ではありません。

 

どちらも「心が傷つき、エネルギーが底をついてしまったサイン」にすぎません。

 

人は、エネルギーを貯められるだけの安心した居場所と見守りがあれば、必ず立ち上がる力を取り戻します。

 

どんなに時間がかかったとしても、親子関係は取り戻せる。

「もう手遅れ・・・」ということはないのです。

 

本人にとって安心できる土台があれば、不登校のこどもはまた、外の世界とつながるエネルギーを蓄え始めます。

 

今すぐ、全部を変える必要はありません。

一歩ずつ、あなたのできることから始めていけば大丈夫☆彡

 

FAQ(よくある質問)

ここまで読んでくださって、「じゃあ、うちの場合はどうしたらいいの?」と感じる部分があったかもしれません。

 

最後に、不登校やひきこもりに悩む方からよくいただく質問をまとめました。

 

あなたの心を少しでも軽くするヒントになれば、うれしいです(*^^*)

 

Q1.不登校の期間がどのくらい続くと「ひきこもり」になるのでしょうか?
厚労省では目安を「6か月以上、家からほとんど出ない状態」としますが、期間よりも親子関係の硬直度合いや本人の孤立感が重要です。
Q2. どのタイミングで専門機関に相談すべきですか?
「このままだと変わらないかも」と感じた時点が相談のタイミング。早めに外部の視点をいれることで、効果を得られることが多いです。
Q3. 親が焦ると、どうしてこどもに影響するのですか?
言葉や表情から親のプレッシャーが伝わり、本人の安心感を奪ってしまうため、動きにくくなります。まずは、親側の“安心の土台”を整えることが、回復の第一歩です。
Q4. ずっと家にいる「凪のような状態」は悪いことなのでしょうか?
必ずしも悪いわけではありません。心の回復期であることもありますが、親子関係が固まりすぎない工夫は必要です。
Q5. 学校復帰を目指すべきでしょうか?
必ずしも“学校復帰”だけがゴールではありません。まずは本人の心の回復を優先すると、その先に自然な選択肢が出てきます。

 

【期間限定】無料音声セミナープレゼント(24分34秒)

 

『脱不登校・ひきこもり!母子コミュニケーション術5選』(音声セミナー)

「なんで私はいつもこどもの機嫌ばかり取ってしまうんだろう・・・」と、
不登校・ひきこもりのわが子に、
どう接していいか分からないあなたが、
こどもと心が通いあう、新しい関係を築けるようになるコツを、
たっぷりお伝えしている音声セミナーです。

 

□ 無料でいますぐ登録する

 

あなたが1日も早く、今、抱えている悩みから解放されることを願っています。

いつでも私は、あなたを応援しています♪

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

この記事を書いた人

『カウンセリングルーム いっぽ』代表 平井いずみ
『カウンセリングルーム いっぽ』代表 平井いずみチェンジングカウンセラー®
~ひきこもりという悩みや生き辛さをチャンスに変えてなりたい自分へと導いていく~
《40代、50代女性専門》チェンジングカウンセラー®の平井いずみです。

現在、鹿児島県在住。インターネットを中心に活動していますが、時々屋久島に出没します。

メルマガ登録音声セミナープレゼント『脱不登校・ひきこもり! 母子コミュニケーション術5選』

長い間「わが子の不登校・ひきこもり」で悩み、
「女性としての役割」・「女らしさ」に囚われ、
「こうしなきゃ!」と自分を追い詰めて苦しんでいる40代以上のあなたへ

気持ちをラクにする、チェンジング・カウンセリングⓇメール講座(全9日間)

【登録特典】音声セミナープレゼント(24分34秒)

「なんで私はいつもこどもの機嫌ばかり取ってしまうんだろう・・・」と、
不登校・ひきこもりのわが子に、どう接していいか分からないあなたが、
こどもと心が通いあう、新しい関係を築けるようになるコツを、たっぷりお伝えしている音声セミナーです。

『脱不登校・ひきこもり!
母子コミュニケーション術5選』

この音声セミナーを聴き、9日間届くメール講座を毎日読み進めていくと、これまでの生きづらさの理由に気付き、自分の生き方や在り方を振り返るきっかけになること間違いなし!

すると、これからの未来が明るく見えて来る(*^^*)

あなたも自分の中に隠れているその視点に気付き、ひきこもりという悩みをチャンスに変えて、なりたい自分を目指していく方法を学びましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です